207_火炎瓶と壁と

飲み干したジュース瓶

燃料と恨みを詰めて

出来上がった精一杯の武器

これくらいしか作れない僕


恨み先に投げ込みたいのに

いつの間にか立っていた壁

絶対に越えられないからと

恨み先をころころと変える


手ごろな所に投げ込んだくせに

最初から投げたかったなんて

いつまでたっても投げ込まれない壁

いつも投げ込まれている手ごろな壁


恨み先はまた壁をより高くして

手ごろな壁はそのままばっかり

みんなみんな手ごろな恨み先を

探してばかりで満足してる


恨み先は満足

恨む先は満足

手ごろな壁がまた一つ増える

今日もどこかで傷つけられる

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