第368話 適当に叩く電卓とは何か
適当に叩く電卓とは何か。どんな数字や命令を考えずに入力しても、何らかの答えやエラーを返してくれる機械。
数字や命令を考えずに入力するとは何か。意味の無い数字や命令を、どれくらいの数字が答えになるかも予想せず、出てくる答えから何の意味を読み取るつもりもなくキーを叩くこと。
真面目に叩く電卓とは何か。意味のある数字や命令を、答えとなる数字を知りたくて、入力している電卓。
答えとなる数字を知りたいとは何か。手で計算すると時間がかかるけれど、書類に書き込んだり判断の根拠にするので、すぐに数字が必要だということ。
出てくる答えから何の意味を読み取るつもりも無いとは何か。おそらく正確な計算結果次々に出てきているけれど、表示される数字が変化しているようにしか見えなくて、その数字を書き込む場所も無いし判断材料になることも無いということ。
電卓を適当に叩きながら窓の外を見るとは何か。見ていないけれど、おそらく正確な計算結果次々に出てきているのだろうと思いながら、何の判断材料にもならない晴れた空の小さな雲の変化を見ているということ。
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