第24話
四大貴族の了承を得た俺は、得意気な足取りで王宮に面して位置する議会へと向かう。
そう、議会である。
なんでも五代ぐらい前の国王が横暴だったらしく、それひ反感を持った貴族達が反乱を起こしたらしい。その時なんとか反乱を鎮めたい国王が提案したのが、議会制度である。
議会と言っても日本だとかの議会制度とは程遠い物である。議員は貴族の中から選ばれるし、明確な権力を持たない。
だが、実際にはレシツィア王国の貴族達の代表みたいな物であるから、そこで決まったものはほぼ強制みたいな物である。
***
「うわぁ、思ったよりもずっと立派な建物だなぁ!」
議会へと着いた俺が最初に思った感想はそれであった。
大理石が積み上げられた議会は、門から見るとまるでそびえ立つ壁の様に大きく、立派な代物だったのだ。
「下手したら王宮より立派なんじゃ無いのか?」
そんな俺はの感想に、俺の背中から返答が来た。
「はっはっはっ、流石にそれはないでしょうよ。王宮の方が議会より余程立派で御座います」
突然聞きなれない声が響いたものだから、驚きながらも後ろを振り返る。
そこに居たのは、三十路過ぎたくらいの、髪を刈り上げた巨漢だ。身長は190cmを軽く越しているだろうか。その姿は圧巻、その一言に尽きた。
「だ.....誰?」
そんな間抜けた俺の疑問に、男は慌てて頭を下げて名乗りを上げた。
「これはこれは、失礼致しました。王太子殿。我が名はアーチボルト=ルナール=エルチゾイデで御座います。」
エルチゾイデ家、南部諸貴族を束ねる長と言っても良い大貴族である。
「あぁ、宜しくな」
その巨体に若干困惑しながらも挨拶を返した。
「して、わざわざここまで来まして一体何の用で御座いましょう?」
以外とストレートにエルチゾイデは用件を聞いてきた。
さあ、ここからがもう一つの山である。
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