第7話 カクヨム限定小話

意味が分からない。全く意味が分からない。私はあのガキを殺そうとした。どんな理由があろうとそれに変わりは無い。それなのに、あのガキは私を殺せと命令しなかった。


私が聞いた命令で、殺すなという命令を聞いたのは初めてだった。だから衝撃を受けた。そして、認めるのもいやだが、確かにこうも思った。


「私は変われるのかも知れない」


死に祝福され、死に従い、また自分も死ぬ。そんな運命を変えてくれるのかも知れない。








「確かにそうは言った!でも、私はこんな破廉恥な格好を主人の目の前でしたくてそう言ったのでは無い。ルーフェス!!」


古びた王宮に、そんな声が響き渡った。

その声は、確かに変わっていた筈だった。

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