朝七時に私は焼き肉丼(目玉焼き乗せ)を作った

隅田 天美

料理の素人がエッセー漫画に出てきた料理を再現してみた

『藤島じゅん』という漫画家がいる。

 私はこの人の絵とストーリー展開が好きで時間を見てはブログを見ている。

 現在中学一年生の「るい」君と小学校四年生の「あい」ちゃんを育てているのだが、最近の漫画でこんな四コマがあった。

「あい」ちゃんがアシスタント(藤島じゅんさんの旦那様は同じく漫画家重野なおき氏)に焼き肉のたれ万能説を解く。

 曰く、ご飯に合うし。

 曰く、目玉焼きにも合うし。

 曰く、焼き肉にも合うんだよ。


 で、それらを一つの丼で味わってみようと思った。

 炊いたご飯に焼き肉のたれを混ぜ、準備する。

 それから目玉焼きを作る。

 が、実はここに問題があった。


 正直に告白します。

 私、目玉焼きが作れません。

 高校生の調理実習で作った以来です。

 

 困った。

 そんな時は……

『クックパット』だ。

 だが、私好みの固焼きが中々見つからず苦労する。

 中火(弱火に近い)の上にフライパンを乗せ、温め、何とか卵を割り少量の水を加える。

 蓋をして四分。

 その間に肉を焼き、焼き肉のたれを絡める。

 肉をご飯に載せてちょうどいい感じの焼けてのせて焼き肉のたれをかける。


 食べた感じは……

「焼肉のたれ味になるのかなぁ?」

 と思っていたがいい裏切りを受けた。

 かけた量などにもよるが、焼き肉のたれが前面に出ず、肉や卵の味を引き立てた。

 ただ、目玉焼きを上手に乗せられず(途中でバラバラになった)見た目からすると「十歳の少女のあいちゃん」が食べる料理というより「十三歳のるい君」が食べていそうな感じだった。


 そして、四十代に朝から焼きに気は少々胃袋に来る。

 美味しかった。

 あいちゃんに言いたいのは

「あなたの『焼き肉のたれ万能説』は正しい。そして、あなたのおかげで私は目玉焼きが作れるようになりました」


 なお、今回は作者の藤島じゅん先生に事前に台詞などの許可を取っております。

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