第5話への応援コメント
読了しました。完成度が高く、透明感のある作品でした。
もしかしたらレビューはこちらに書かせていただくかも。
作者からの返信
久元様
読了、コメント、さらには素敵なレビューまで頂きありがとうございます!
中身の考えにも踏み込んだご考察まで頂き、「主人公の考えにも感じ入るものがあった」と仰って頂けたことは、まさに作者冥利に尽きる御言葉です。
ご引用頂いたM.サンデルですが、そのような考えをされているのですね。白熱教室がはやった頃にほんの少しだけかじったきりだったのですが、公共哲学の話は創作する上でも非常に興味深い論点ばかりなので、ぜひまた触れてみようと思います。ありがとうございます。
本作、我ながら非常にセンチメンタルな描写だらけで、実のところ今読み返すと「よくこんなこと書いたな……」と感じてしまう部分も多分にあったりするのですが、
いずれにしてもこの作品を書いた時点での感覚や想いはいい鮮度で閉じ込められた文章にはなったように思っています。
本作では個人が剥き出しにされてしまう瞬間の葛藤や機微をどうにか描けないか、とトライしていました。
今の(もしくは近未来の)私たちはこれだけテクノロジーやシステム等々にくるくると分厚くくるまれた時代に生きるけれど、
個人が死と1対1で向き合う時の精神的・根源的な動揺や不安に対して、それらのテクノロジーやシステムは守ってくれないのだろうか、
であればこっちはどんな気持ちで生や死と向き合えばいいのか……などともやもや考えたことが出発点になっています。
意識と身体、自由と肉体、親に対する愛と憎、死の定義……etc.
読み手の方の持つそういった部分の認識を少しでもつつくようなストーリーになれればと思っておりましたので、
それらの点でちょっとした刺激を得られるところがもしあったとすれば作者として非常に幸いです。
第5話への応援コメント
はじめまして、姫乃只紫と申します。
復讐を理由に行われた「換体」は"僕"にとってグッド・エンドとバッド・エンド、どちらに転ぶのか──それが明らかとなる前に、物語は幕を閉じてしまいます。
幕の引き方としては(勿論これが理想的な幕の引き方であることも踏まえて)ある程度予測のつくものであった一方、最後まで読者を惹きつける筆力の高さと確かな魅力を感じました。
物語の随所に胸を打つシーンがあり、中でも「結局、僕が心から好きなものを辿ってみれば、大体何もかもが親との記憶や関わりに辿り着く」の一文はリアリティがあると云いましょうか──どうにも生々しくて殊更印象に残っています。
感じて想ったことを書いたままの稚拙な感想ですみません。
今後も文長こすと様の創作活動を心より応援しております。
作者からの返信
姫乃 只紫様
初めまして。文長と申します。
フォロー頂いた上に読了、コメント、評価まで頂けて本当に嬉しく思います。
SF的なギミックやダイナミックなストーリー展開は脇に置いて、後ろ向きな独白が最初から最後まで続きますので、
いろいろ読みにくいところや拙いところもあったかと思いますが、最後までお読み頂ける文章になっていたことに安堵しております……。
ある特殊なメンタルの時だけ(だからこそ)書ける文章が恐らくあると思うのですが、本作も今年の夏だったからこそ書けたのかな、という気がしています。
胸を打つ、生々しい、と感じて頂けたのは、それだけ当時私の中でぐるぐるしていた感情を剥き出しで文章にパッケージング出来ていたということなのかな、と思えて、嬉しいような救われたような気持ちになりました。
お感じになられたことについて率直な、ご丁寧なコメントを頂けて本当に嬉しいです。
頂いたコメントを励みに、今後も頑張りたいと思います。
ありがとうございました。
第5話への応援コメント
こんにちは。
生命、思考から身体的特徴までを規範するのは遺伝であるとの考えを聞いた事があります。また、どれほどに肉体を換えても脳の物理的な破滅からは逃れ得ず、データ変換を受けてもやがて劣化する、とも。
肉体はある種牢獄であり、蹴りをつけるには生命の崖から飛び降りるしか無い。
「換体」とは逃避であって脱出には果たして成り得ないのか。
それこそ”僕”のみぞ知る、と言う事でしょうか。
あくまで個人的な観点からですが、響いた物がありました。
ありがとうございました、今後も引き続き応援させて頂きます。
作者からの返信
昨夜頂いたコメントへの返信とほぼ同じタイミングになってしまってすみません;
読了のみならずご感想、さらにご洞察まで頂きありがとうございます。
今作は今の自分の家族関係に関する個人的な感情をベースに、「直感」や「常識」の見方をちょっとだけ揺さぶるようなストーリーにできないかな…、というところから妄想を重ねました。
コメント頂きました通り、大上段に構えた言い方をすれば「ライフサイエンスの分野の発展につれて、肉体の部分的または全体的な置換に伴う脳や精神の移転や継続性をどう考えるべきか」という部分は遠い将来問われる日が来る?のかもしれません。
そういう時のベタな論点として、テクノロジーによる生命倫理的な脅威(神の領域を冒して云々、機械化による自意識が云々)があると思うのですが、
むしろテクノロジー由来の苦しみではなく、それでは解決できない遺伝由来の苦しみに人は引き続き溺れることになるのでは……という線もあるような気がしています。
その妥当性やリアリティのほどは愚昧な僕にはわからないですが、「そういうのもあるかもね~」ぐらいに感じて頂けたとすれば安堵します。。
これSFになってるのだろうか……と思いながら書き殴っていましたが、もし何か響かれたものがあったとすれば作者冥利につきます。
コメント頂き、とてもうれしかったです。ありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
第3話への応援コメント
こんばんは。
家族の話、刺さる物がある人間です。
しかし冒頭でも書かれた通り、彼は既に居場所が有るのですね。…それを如何に発展させるかはまだ分かりませんが。
応援してます、頑張って下さい。
作者からの返信
いつも応援頂いてありがとうございます!
更新していく上で、とても励みになっています。。!
それなりに年齢が大きくなってくると家族関係に対する複雑な感情が膨らんでくるのをたまたま現実の方で感じておりまして、
そのあたりをなんかうまくできないかな、というところで今回の話の着想にいたった次第です。
僕自身も親とは色々あって今もなかなか口を利くことができないのですが、親も老いてくると感じ方も変わってきますね……本作は親への呪詛だらけですが、現実では親に対してもっと素直に優しくなりたいものです。
ご感想を励みに、これからもがんばります!
第5話への応援コメント
はじめまして。一気に読ませていただきました。
人が生をうけ死をむかえるまで、親の呪縛から逃げられないのかもしれない。
私も常々考えていたことです。
遺伝的、生育環境、親の思想などの呪縛。
生みの親に育てられていなくても、呪縛は消えない。出生時の取り違え問題でも、たいがいのケースが遺伝的な親の元に帰りたがるそうです。まさに呪縛だと思います。
すいません、宣伝になりますが、私の書いたお話しに、親のお骨を海にぶん投げて呪縛をたちきるものがあります。
親をすてるか、自分が死ぬか。それぐらいの覚悟がなければこの呪縛からのがれられないのかと思うと、すこし怖いです。
作者からの返信
澄田こころ様
この度はお読み頂き、また非常にご丁寧なコメントと評価も頂きありがとうございます。
何かがあって離れようとしても、なぜか帰ってきてしまう、逃げきれない何かがある(かも知れない)……ということなんでしょうか。
このような話を書いてみて思いましたが、肉親との関係を「呪縛」という恐ろしい形容で捉える人が少しでも世の中から減ればいいのにな、と思ったりもします。「世界平和」と唱えるのと同じような心境になりますが……。
御作品の紹介、ありがとうございます。
また折を見つけて拝読させて頂きます。