第2話 野球1 ライト文芸甲子園!?

「意味が分からない。どうして、いきなり野球なんだ? 我々はライト文芸部だぞ?」

 天は、首を傾げる。

「ライト文芸甲子園からの、ライト文芸でなく、野球で甲子園を目指すことになりました。」

 麗は、ことの経緯を説明する。

「野球なら、新しい知識を調べなくても、なんとなく分かるということと、青春日常モノの定番ですから。春と夏は野球で甲子園。秋と冬はライト文芸甲子園でどうですか?」

 大蛇は、野球をする利点を述べる。

「野球って、9人ですよね。ライト文芸部は人数が足りませんが大丈夫なんですか? ニコッ。」

 笑は、いきなり何かをするが試されていると感じる。

「ライト文芸部員は、天、麗、大蛇、笑、私、幽子、本物の幽霊おみっちゃん、ロイヤル奏、それでも8人ですね。苺先生は、顧問ですし。こうなったら最近、カオスした医務室の先生を歯科医の美代先生。9人目の生徒に年齢詐称で歯科助手のみなみちゃんでいきましょう。ペットに、パンダと子妖狐と鴨もいます。これもメンバーが増えるまでの応急処置です。」

 カロヤカさんは、打開策を発表した。

「みなさん! 今日の和菓子は、甘くて美味しい抹茶キャンディーですよ! もちろんお茶もありますよ! エヘッ。」

「コンコン。」 

 本物の幽霊おみっちゃんとコンコンは、野球をするなどお構いなしである。

「私、幽霊部員なんだけど、メンバーに入ってるし、どうするの? まあ、約30万字を試しに書いて、キャラクター創作をしてきたのだから、いきなり野球をやってもできるのは普通よね。あ、私は食べたら帰るからね。」

 幽子は、野球をする気はなかった。

「フッフッフ。私が野球部の顧問になったからには、ライト文芸甲子園で優勝します! そして私は優勝してボーナスを貰うのだ! ワッハッハー!」

 苺は、青春よりお金しか興味はなかった。

「さあ! 創作スタート!」

「野球! がんばるぞ!」

「おお!」

「なんて、展開になる訳がない。」

「そうそう。」

「これって、戦いの無い地味なライト文学部にダメ出しをくらったのと変わらないな。」

「それに、ライト文芸国立競技場とか言って、サッカーもできるしな。ライト文芸有明コロシアムなら、テニスだ。」

「いや、ライト文芸百人一首というのもありだぞ。」

「1話で終わって、競技を変えてもいいし、対戦相手を変えればダラダラ続けられるという利点。」

「そう考えると、10万字は余裕でクリアだな。」

「ライト文芸部を野球部に置き換えて、どこまで書けるか、妄想を膨らませる時だ。」

「がんばろう!」

「おお!」

 カロヤカにお任せあれ。

「最終回は、「私をライト文芸甲子園に連れて行って。」で、「お前をライト文芸甲子園に連れていく。」だろ?」

「野球の名作タッ〇って、弟死んだところと、「俺は浅倉〇を愛しています。」しか見せ場がなかく、中身はダラダラの名作だ。」

「最後良ければ、それで良しの代表作品だ。」

「弟を殺す。人を殺すって、昔からインパクトがあるんだな。最近では、人は巨人に食われた。」

「野球編をやめて、タイトルをスポーツ編にしておこう。」

「途中で飽きた時の保険だな。」

「これも約300万字書いてきた経験から応用ができるのだよ。ワッハッハー!」

「ほとんどの出来事に先読みができるな。恐ろしい奴に成長したものだ!?」

「とりあえず、野球部は、どうしよう? 既存の野球部があるのか?」

「あったら、勝って奪い取ります!」

「ああ~、サッカーのキャプテン〇の必殺技サッカーか。これは実写ドラマにはならんな。なってもCGだらけで、金持ちの監督か、お金持ちのスポンサーがいるな。」

「それでキャプテン〇は、実写ドラマできそうなのに、していなかったのか。」

「納得。」

「現代ドラマの野球モノって、結局、根性とか努力しかないのよね。愛情とか助け合いとか。」

「それって、内容全部同じなのよね。タイトルが違うだけで。」

「難しいね。特殊能力有りの野球か。」

「巨人の〇ね。」

「お姉ちゃんが電信柱の陰から応援しているのね。」

「野球部は、廃部寸前ではないということね。」

「既存があるでもいいし、ないでもいい。」

「誕生した。無かったので、自分たちで作ったというのはどうだろう?」

「うんん~。面白いのは、既存の野球部を破壊して奪い取るだな。」

「既存の野球部の甲子園の夢を奪い取るのだ!」

「最低。」

「面白ければいいのだ。ワッハッハー!」

「創作をするのはいいんだけど、メンバー9人を集めたりしないの?」

「何を言ってるの? もう揃っているわよ。」

「そうなの?」

「足らない人間は、パンダと子妖狐と鴨で埋める。」

「その手があったか!?」

「それにピッチャーは、カロヤカさんだから、我々に絶対に負けはない。」

「これを第1話の終わりで描いていいのか?」

「ダメだネタがなくなる。第2話まで抑えるんだ。」

「次回は、激戦! 既存の野球部と試合編! にしよう。」

「それでは、さようなら。」

 カロヤカにお任せあれ。

 つづく。

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