悲しい結末を迎えた男が別世界に行った物語

園藤 雅也

chapter1 高層ビルから飛び降りた先にあったもの

俺の名は、加賀龍二。

今、都内の高層ビルから投身自殺を図ろうとしている所だ。

俺には普通の人とは違い、軽い発達障害を抱えている。

それでも、有名難関大学を主席で卒業したんだけどなぁ・・・

小学校から一緒だった彼女も居たが、数日前に浮気をされていたことに気づき、21歳の時に発達障害だったと分かっても、周りからは理解されないだろうと思い、手帳も取得せず一般のサラリーマンとして今まで頑張ってきたが、仕事は出来ていたのに、上司からは空気が読めんやつだな!とか、同僚とか先輩からは飲みに誘われず、相手にされて無い状態だから、俺の存在意義って本当に何だろうか?

何故、この世に生まれてきたのかがわからない状態だ。

俺の後ろには、必死に俺を説得する警察官等が居るが、どうせ奴らは仕事でやってるだけで実際は他人事のようにしか思ってないだろうなぁ。

ビルの下からはスマホやカメラを構えて俺を撮影する大勢の人が沢山居る。

どうせ、SNSとかで拡散しようとしてる偽善者だろ。

俺は、一回深呼吸してその後に

「こんなクソッタレな世界世の中人間ゴミ共にはうんざりなんだよ!!死んでも恨み続けてやる!!」

と泣き叫びながら、ビルから飛び降りた。

その瞬間、周りから大勢の悲鳴が聴こえたのを最後に、後の記憶が無い。





そして、気が付いた時には見知らぬ花畑の上で俺は無傷で横たわっていた。

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