革命


おれはソフトクリームを持っていた

おれは思った

おれは小学三年生だった

「革命かな?」

通りがかりの丘イルカもそう思ったようす

現実がくだらないから

まあそれでもいっか

革命で何もかも転覆するなら

それならそれでおれはあれするし

命令するのは脳だった

だから手首は言われた通りにするだけだった

冷凍庫から取り出されて柔らかくなってしまっている真実

それでもそいつはまだ真実なのだ

大丈夫………

きっとみんな幸せになれる

今夜おれが家に帰らなくても

心配しないでほしい

少し遅れるだけさ

そしてまるでおれみたいなおれではない奴が帰宅する筈さ

頭上の月はかつてない輝きの予感で満ちている

さあ始めようぜ


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