異常へ


別に頭がおかしいふりをしているわけではない

血がね

流れている血の濃度が

ほんの少し狂っているだけなのさ

でもほとんどお前と同じだぜ?

全く同じと言っても過言ではない

ぶちのめせっ

内側からの声が狭い個室で反響して

おれを思い通りにさせなくする

手足を掴まれた人形ように

やりたくもないことをやらせようとする

一般的な答えとそれにはあてはまらない例外

何もかもが終わったあとに解説が始まるのだろう

おれは抵抗をした

テリヤキバーガーを口に含めばあの頃と同じように旨いと思うけれど

どうやら折れ曲がってしまったようなんだ

手遅れ

その言葉がよぎり二度と離れてくれない

おれはこんなおれになるつもりはなかった

それは本当のことなのに


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