第12話 ジョナサンの覚醒~砂漠の攻防③
初めてそこへ案内されたとき、プリンス・チャーミングはゾッとした。
「君に素敵なものを見せてあげる」と言ってムハンマドがプリンス・チャーミングを連れてきた場所。そこはハーレムの奥にある、ムハンマド王子と側近のみが知る、小さな鳥かごを連想させる家だった。
思っていた通り、そこには監禁され、病気の治療ができなかったせいでかなり衰弱したイマージュの姿があった。
あまりの惨状に言葉がでないプリンス・チャーミングに、こともなげにその中東の王子は言った。
「イマージュだよ。好きなんだろう? 君にあげるわけにはゆかないけれど、時々会わせてあげるよ」
と言った。そして
「君はなかなか時間を作ってくれなかったけれど、僕は君のためなら、いつでも時間をつくるから、イマージュに会いに来ればいい。いつでもイマージュに合わせてあげるよ」と言った。
「でもこのことを、他の誰にも話してはダメだよ。そんなことしたら、今度はイマージュの代わりに、絶対に君を収監するからね」と脅した。
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