第14話 胸に宿るもの

『かがやき』 -むねにやどるもの-



太陽の輝きを受けて、

光を返し、

色のついた影を、

部屋の足元へと映し出す




月の光を受けて、

その取り入れた光で、

冷たく暗い部屋に、

あたたかい色の明かりを灯す




昼の日の輝き、

夜の月や星の灯火、

せかいを照らすものたち



闇のなかで光を持たぬ自分は、

何も照らすことなく、

そして何かの光を欲している



何かを受け入れ、

何かを足し、


自らの光を、影を、さまざまな色を、

少しだけ内に織り込みつつ、

微かに周りを照らしつつ、

わずかな光を内に秘め、闇を見つめる




自らの光で照らされた道へと一歩踏み出す


わずかばかりの光と色を頼りに、暗き道を進む


遠き遠き、遥か先の光をめざし歩く


光を胸に、せかいを歩みつづける




ーあとがきのようなものー


 ガレのガラス工芸、きれいですね。自分は大好きです。

光のあたる時間や角度などで、色合いや趣ががらりと変わります。


展示会などで少しだけ見ただけですが、

一度くらい、日に照らされて変わりゆく景色、その姿を、じっくり眺めてみたいものです。


 ガレの作品に例えるのはなんですが、

ちょっと自分の創作のやり方に似ていると思い、こんな文章を書いてみました。



 自らの発する輝きだけで書き続けられる人のような能力は、自分には無いのですね。

少なくとも自分はそう感じています。


 輝きを受けて わずかな光を返す水鏡のような、

色硝子の、通した光をわずかに色をつけて写すような、

発するというよりは、受けて返す。

自分の創作はどちらかというと、そんな感じかなと(笑)



 卑下する気は無いですよ。それが自分のやり方です。

自分の色は確かにある。

光を受け、色を足して放ちながら創作をしている。


やり方はいろいろ。

そんなことを思いながら書いたのでした。

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