世界一嫌いな貴方に贈る、最初で最後のラブレター

紗夜

プロローグ

 今日も始まる、ありふれた一日。本屋の目の前を通りかかった1人の男。誰かとの待ち合わせだろうか。時計をちらちらと確認している。その男の目線の先に、1冊の小説が置かれていた。

ー甘酸っぱいノンフィクション小説ー

本の帯にはこう書いてあった。その男は、その本を取ると近くの椅子に腰掛け、表紙をめくる。作者名を見て、どこかを見つめるように遠くを見ると、再び本に視線を戻す。時計を確認しつつ、冒頭を読み、思わず吹き出しそうになった男。それでも、本から目を離すことは無く、読み進めて行った。時々微笑み、そして目に涙を浮かべていた。

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