第17話(ホモりの対価)

オウノ王子はヨコヅーナ王国へ帰っていった。整備と運転技能を持つカドバーン人に乗せられて。オウノ王子はバルトロマイを大変気に入った。


シナウスは城の自動車開発室へ戻る。サルモンキー博士が待っていた。


「シナウス、お帰り。続きはどうする?」

「もう一度ハイパーディトゥで造った試験車を運転してくるよ」

「金持ちにしか売れんぞ。まずは大衆車だ」

「コードネーム〝ハイパーR〟は高利多売で行く」


ハイパーRとはシナウスが大好きな、パワーウェイトレシオ1の高級スポーツカーだ。まだ正式にロールアウトされてないからコードネームのまま。


サルモンキー博士は、やれやれといった感じだ。


ーーホモウスは最近めっきりホモれてないことに苛立ちを隠せない。美少年はラヴ・ミート・スティックがシナりやすい。ゴリマチョマンは嫌だ。ホモウスは確実な手段に出る。ネットラン地区の刑務所へ行き、極刑になった者からイケメンを探し、恩赦を与える。〝条件付きで〟


ホモウスは品定めした後、刑務官から鍵を取り独房の鉄格子を開ける。


カドバーン王国は例外を除いて死刑制度に反対の立場にある。極刑とは魔法でインフラを動かす。信号機から発電所まで魔法を絞り出してコントロールする。数千人が三交代で昼夜問わず、生気がなくなるまで重労働をさせられる。童貞の多いホーケー民国出身の者が重宝される。


「恩赦だ、青年」

「恩赦!? 本当ですか?」

「1つ条件がある」

「何でもやります!」

「じゃあ勃起して」

「ぼ、勃起?」

「チンコを立てて~、アナルに入れると、気持ちいっ! そういう訳で、俺のアナルにギンギンになったラヴ・ミート・スティックをぶっ刺して」


青年は困惑している。男色の気はない。しかし、やらなきゃ一生ブタ箱だ。


「やり…………ます…………」


独房でホモウスと青年は2人きりになる。青年はズボンを下ろし、必死に勃起させようとするが、立たない。


「真性か?」

「は、はい」

「手伝ってやろう」


ホモウスは青年のチンコをフェラする。青年は緊張のあまり、汗だくになる。こんなの嫌に決まってる。青年は恩赦という名のニンジンに釣られて必死に勃起させた。


「立ちました」


ホモウスもズボンを脱いでアナルを向ける。


「さあ、刺せ」


青年は嫌々ぶっ刺して腰を振る。自由のためだ。


「いいっ! オーイェス! オーイェス! 中に出せ!」


ブシャー! 青年は涙を流しながら射精した。ホモウスは久しぶりのセックスに腰砕けだ。


ホモウスは余韻が抜け、身なりを整えて独房から出る。青年は目を輝かせながら口を開く。


「恩赦はいつ頃に?」

「恩赦なんて嘘だよ、バーカ。俺にそんな権限ないもん。ホーケー民国の連中には極刑がお似合いだ、バーカ」

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