第37話 月の欠片

 遠く遠く遠く空

 月は片々。片々の月

 遥か昔に草原に立ち

 多くの魂がそこに朽ちた

 今はただ茫々

 帰るべきところもない

 月の片々が降り注ぐ

 音もなく降り注ぐ

 この身体も片々となり天空に舞う

 月の片々とともに

 

 

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