As
ごろり、と音がした。
どうやら心から何かが転げ落ちてしまったらしい。取りに行こうとするのに、ころころとそれは転がり続ける。追いつけないかもな、置いていかないで。必死に追いかけるけど、どうにもこうにも間があいてる。どうやら僕の心はそいつを取り戻したくないらしい。必要ないんだとは思う。要らないものだと。あっても苦しいだけ。なのに僕自身は必要としてるのだ。
手が届く。つかむ。元に戻す。不安は僕の心に戻る。これがないと生きているのに不安で仕方ないんだ。
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