潮への応援コメント
主人公が真っ暗で視界のない無音の海中を求める理由。
それがストーリーを進めるにつれ次第に明らかになっていく。
懺悔。読み手は主人公にそれを求めないだろう。
どちらかといえば同情を抱く。
裏切りに怒りを覚えて当然だろう。
それが熾火のように残り続けても。
けれど主人公は自戒している。
結果は完全に自分に起因していると。
もしかするとそれは究極の愛かもしれない。
しかしそれを肯定しきれない自分も内面に存在している。
だから暗い海の底に彼は何かを求めている。
決して目に見えず、音も発しない答えを。
素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。
作者からの返信
那智 風太郎様
応援コメントどうもありがとうございます!
解釈の幅を特に重視した作品だったこともあり、深く味わってくださったご様子に感激しております。彼は何を求めているのかなと、私自身も改めて考え、本作を読み返す良いきっかけになりました。ありがとうございます!
潮への応援コメント
ゆっくり流れる、ダイビングという趣味に沈みこんだ男のお話なのかなぁと読み始めました。しかしどんどん読み進めるうちに場面が変わっていき、リアリティのある、まるで水中で息を止めているような苦しさに襲われました。
最後の最後、ゾクッとしました。一体主人公は何をしたのか。でもそれと同時に、水中から上がって息を吸い込んだ時のような開放感もあり、それもまた恐ろしかったです。
作者からの返信
本間 海鳴様、
応援コメントどうもありがとうございます!
ゾクッとしていただけて光栄です。
息苦しさから楽になる感覚。なるほど、言われてみればそういう類の恐ろしさもあるよなぁと、この作品に新たな一面を見出した思いです。ありがとうございました!
編集済
潮への応援コメント
素晴らしい短編ありがとうございました!拝読してる間私の好きなヤプーズの【サンプルA】という曲のピアノのイントロがずっと鳴っていた気がします。昔読んで以来いつも心に残っている吉村昭さんの【夜にひらめく】という本来のドキュメンタリー形式の作風から外れた短編を思い出したりもしました。私は頭にそういうものが浮かぶ時にその作品は大概優れた作品だと認識しております。この作品はプロアマ含めて、私の既読の作品にはない、生津直さんの個性が溢れていると私は思います。無慈悲て美しい夜の海の描写にもとても心が踊りました。そしてラストに触れたのは、実は生津直さんの人間性というか、登場人物への温かさでした。それが心にしみています。僕ならあるいは、最後の一行は書けずに、そのまま主人公を水底へと沈めてしまいそうな気がしました。
訂正 読んだのが結構前だったので💦吉村昭さんの作品は夜にひらめくではなく【闇にひらめくでした】申し訳ありません💦
作者からの返信
六葉翼様、
応援コメント、そして☆評価とレビューまで、どうもありがとうございます!
個性はどこでどうやって出せばよいのか、いやしかし出そうとして出すものでもないよなぁと常々悩んでいるので、この作品に個性を感じていただけてとても嬉しいです。
ラストについてはやはりいろんな解釈がありそうで、こうしてご感想をお聞かせいただけるととても勉強になります!
サンプルA、聞いてみました。この曲の独特な浮遊感は確かに、私がイメージした海中と近いものがありますね。実は今、「静かな狂気」をいかに表現するかが私の創作の課題のひとつなので、この曲の歌詞が良いお手本になりそうです☆
吉村昭さんの作品は恥ずかしながら読んだことがないのですが、気になるので探してみます。ありがとうございます!
編集済
潮への応援コメント
はじめまして。
あさぎ かな様のアート作品のところで拝見しまして。
私自身海に潜るので、興味を持って訪れました。
中盤から……おおっと展開が、潮目変わるかのように。
夜光虫の少ないというのもキラキラ(夫婦の未来)が無い感じで、私にとってマニアック視点で作品に添っていると感じました。
ラストの沈み込み、暗い海中に揺れる静寂かつ不協和音を奏でる余韻がとても素晴らしいです。
作者からの返信
蜂蜜ひみつ様
応援コメントどうもありがとうございます!
なんと、ダイバーさん(?)ですか! 私自身はお試しダイビングで挫折したクチなのですが、海の中を想像しながら書いてみました。
「潮目」については、まさにこの作品に込めたかったポイントなので、汲み取っていただけて嬉しいです! ありがとうございます!