青春 12

それから二年の月日が流れた。


僕と美津子はますます親しくなり、村田家の人達も、僕を家族同様に扱ってくれた。


僕は高校三年生になり、美津子は高校二年生、彼女の兄は東京へ就職していた。


二人の話はいつか就職のことに移って行った。


「浩ちゃん、どうして大阪へ行くの?こちらで就職すればいいのに」


「こちらはあまり仕事がないし、それに一度都会で生活して見たいんだよ」

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