還らぬ光に照らされて。

真文 紗天

第1話

喜納輝(きのうひかり)は私の親友だった。

幼馴染で、同級生で、高校は離れたものの同じ大学に進み、一緒に寺社研究会なんてくだらないサークルに入って馬鹿ばかりして、そうして丁度この春に、私と同じ大学2年にあがるハズだった、親より親しい友であった。

彼は年度末、春の休みに、

人を庇って命を落とした。

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