第26話 【どうにかなって】
ぐるぐると巻かれている
視界に煩わしい今の音が刺す彩を
瞼を閉じて未来はみえるか
うつつまぼろし 滔々とゆく
明日の希望はどこでも癒え
永遠の眠りをいただきたく
今直ぐにも渡しと消して
黒く苦楽を焚いて昇る
先幸不明の夢を厭う
溺れ酒 吞まれ
私腹はブクブク肥え乞え
あぶくばかりとあくびと、し。
眠れぬ夜の泡沫に巻かれ撒かれ
心も体も天に堕ちる心地は
螺旋階段で朽ち憑かれたふたりが
点いた焔を此処で育む蛾蟲の牙城
孕んだリボンは風に往くでしょう
瞬間 光に看取る その笑顔に眩むまで
懐かしくも未来に続く自らの生き継ぎ
どこまでも高く高く蔓延る値打ちなど
誰が決めようも
酔いどれた暗闇に覆われてしまいたくも
水から妬き盡す明日の輝きなど望まない
未来への横暴
今煩わしいだけの生
鼾、熱し線、煌々 闇夜の嘆き
凍る音色、滴る寝入ろ 深々
五月蝿い煩い
ひたひた渇きかさかさと囀る
静寂なんかありゃしねえさ
嘔吐いて堕とせるならば幾らでも
捧げますから助けて下されば
昏々在ればしにたいと癒えるか
誰もいない空叫んでも聞こえない殻
馬鹿馬鹿しわらえとばせれば
楽洛にアイシタイと自ずと罵り嗤う日々
何もかも忘れてください
それこそが私の幸
なんとかして、どうにかなって。
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