第9話

「良ければ、どれか一体を、お相手に使わせますが?」

「基本システムやスタイル等は、同じ何ですよね?」


「ええ...先程のメイド用から、こちらに眠っている物まで、ほぼ全て同じであります。膣の機能は、平均女性に基づき、濡れ具合も全て女性の感度を参考によって作られていますので、男性器が入って摩擦する感度は、かなりの物だとの評価を得ています。ちなみにアリサにも、ラブドールとしての機能が添え付けられています。彼女には我々としては、初の子宮としての機能を搭載させてあります」


「ここにいるアンドロイド達とは違う...と言う事ですか?」

「ええ...、つまり彼女には月経があるのです。血液を持たないアンドロイドですから、生理の時は粘膜の様な物が出ます。やり方によっては子を宿す事が可能だと思われます」


「アンドロイドが、人間の子を生むって言う事ですか?」

「多分...そうなると思います。実際まだ分かりませんが、可能性としては十分考えられます」


ヨシナガは、眠っているアンドロイド達をみて、限り無い可能性を秘めた少女姿の人形に、わずかながら興奮を抱いていた。


「こんなに沢山いては、どれが良いか迷いますね」

「お好みでどうぞ」


ヨシナガが選んだのは、とりわけ可愛い顔立ちの女性だった。


「この子にします。あのアイドルのレナちゃんに似ている」

「なかなか良い物を選びますね。注文でレナに似た子を作ってくれとの要望があり、我が社でも製造に随分時間の掛かった物でもあります」


タナカはWBCを使い工場設備の要員を呼び、眠っているアンドロイドを起こすように呼びかける。


「でも...良いのですか?お客様に提供する物を勝手に使わせてもらって?」

「車でも、テストドライバーがいるでしょう?我が社も、あらかじめ製品を出荷させる前には、女性器や、男性器の機能を確認する為に感度のチェックとかをこまめに行います。もちろん使用した後は培養液に入れて未使用前の状態へと戻します。そうしてお客様の所へと出荷します。しかし...性器のチェックは、最初はうちの社員がしていましたが、だんだん嫌気がしてきて、最近はバイトなどを雇う様になって来ているのです。それでも足りない位で困っているのです」  


工場で働いている従業員達が来て、ガラス製のパネルに入ったアンドロイドを取り出す。

従業員の1人がヨシナガを工場にあるベッドルームへと案内をする。工場の奥にあるピンク色に塗られた壁の一室へと連れて来られた。



少し離れた場所にベッドルームを見下ろす感じに設置してある小さな機械室があった。その室内に数名の従業員と一緒にタナカがいた。彼はこれから行われるヨシナガのプレイを見届けようとしていた。

そんな時、部屋のドアが開きミヤギが入って来た。


「会長...ここにいたのですか?」

「ああ...」

「これから自分はオダ・シンに接触しようと思います。もし...彼の近くにアリサが居た場合、機能停止や解体を行っても構いませんか?」

「最悪の場合は止む得ない...。ただし...最前のやり方で捉える事を優先して欲しい。今は、それだけ伝えておく」

「分かりました」


ミヤギはそう返事をすると、ベッドルームに居るヨシナガを見る。


「刑事の方に、プレイの相手をさせるのですか?」

「たまには公務員の方にも、肩の力を抜いて快楽に酔ってもらうの良いかと思ってな」

「そうですか...」


ミヤギは、それ以上何も言わず「出掛けて行きます」と、言って部屋を出て行く。



ヨシナガは、1人ベッドの上で待っていると、WBCが鳴り響く。クロダからだった。


「ヨシナガさん...今、どちらにいるのですか?既にこっちは連絡が終了してます」

「わ...分かった。私も後で署に向かうから、君は先に戻っていてくれ」

「かしこまりました」


そう言って、クロダは連絡を切る。

部下との連絡が終える頃、ドアが開き白い浴衣姿に身を包んだレナに似た若い女性が入って来た。黒く長いしなやかな髪を垂らし、少女の様にあどけない顔立ちをした、背丈のある女性がスタスタと腰をくねらせながらヨシナガへと近付いて来る。


「こんにちは。ヨシナガ様、私を選んでくれて有り難うね...一緒にとろける様な思いを楽しみましょう」


レナは、そう言って優しくヨシナガの顔を撫でる。


「よく私の名前を知っているね」

「ユミからの情報伝達を受け取ったのよ...頑張り屋の刑事さんだけど、今は私の事だけ考えてね」


そう言ってレナは、ヨシナガに顔を近付ける。そのしぐさは、もはや普通の女性とも見間違える程だった。レナはヨシナガの唇に自分の唇を重ねる。柔らかい唇の感触が感じられる。


ふとヨシナガは、目線を下へと向ける。浴衣の上半身の谷間に目を向けると、大きな膨らみが2つ見えた。彼は浴衣の上からその膨らみに両手を押し当てると、ムニュッと柔らかく暖かみのある感触を掌で感じ取った。


「あぁん...」


レナは、身をくねらせる。ヨシナガは柔らかみのある乳房を揉み続けた。


抵抗をしないレナは、次第にヨシナガの行為に全身で受け止める様に、ベッドの上で仰向けに横たわる。


(これが作り物なのか?アンドロイドと言われなければ、普通の女性そのものだ...)


ヨシナガは、結婚してから自分妻だけに生きて来た。20代の頃は、よく飲み屋とかに行き、接待でキャバクラとかに行った事はあるが、今...目の前にいるレナを見ると、女性の身体と言うのをほとんど忘れかけていた気がした。


ヨシナガは、レナの浴衣を脱がせる。レナもヨシナガの衣服を脱がせる。ネクタイの紐を解き、ワイシャツのボタンを外す。


「これは勲章ね」


ヨシナガの右腕の包帯をレナは軽く撫でる。それを見たヨシナガは、フッと微笑む。


ヨシナガはレナの身体をマジマジと見た。きめ細かい白く柔らかい肌、大きく膨らんだ胸。下半身に目を向けると、白い純白のショーツがあり、その下に女性の秘部が隠されている。


先程タナカ会長の話で、過去に1人で10体購入した人がいると言う話を聞いて、その理由が分かる気がして来た。これなら何体購入しても決して苦にならない。購入したアンドロイドは全て自分だけの物になる...普通の女性は浮気などするが、アンドロイドは浮気等しない主人に一途だから...。生涯のパートナーが金で買える、ある意味...凄く安い買い物かもしれない。


「私は君が欲しいよレナ...。幾らで君を買えるかな?」

「おねだりさんね。私はもう売約済みよ。会社に同じ製品としてオーダーするしかないわね」

「幾ら位掛かるんだね?」

「まあ...1500~3000万円位かしら?」


これだけの性能を持っていて1500~3000万円は、かなりお得であろう...と、ヨシナガは言いたかった。


そんな事を考えながら、ヨシナガはレナの股を開かせてショーツの上から陰部を人差し指で撫でる。


「あぁ...ん。あん...」


レナは顔を赤くして軽く喘いだ。


純白のショーツに軽くシミが浮かび上がる。


「フフフ...レナちゃん、さっそく蜜が出て来てるよ」

「ヨシナガ様のプレイが上手なので、アソコが濡れやすくなっているのよ」

「嬉しい事言うね。じゃあ...もっと一杯出させるよ」


そう言うとヨシナガは、レナのショーツを片足から脱がせる。わずかに隠していた女性の陰部に、淡いピンク色の肉ヒダが現れた。無毛の陰部として作られているワレメ付近をヨシナガは、舌で舐め回す。


ピチャピチャと、粘液まみれの音が響き渡る。


「あん、あん...!」


気持ち良さそうにレナは喘ぐ。

まだ汚れを知らない肉ヒダを押し開けて、ヨシナガは、小さな豆粒の陰核を舌で舐め回す。


「ひぃぃー!ああー!」


大きな喘ぎ声と共に、レナはビクンビクンと大きく仰け反り、沈んだ。絶頂へと達したようである。


「はあ...はあ...」


レナの身体から汗が発散されている。


「気持ち良かった?」


レナは、無言で頷いた。

「少し休ませて...」


女性は額の汗が前髪に掛かっているのを気にしながら、少し気分を落ち着かせる。


「私の息子が、そろそろ君の中に入りたくて、ウズウズしているのだけど...」

「良いわよ、貴方のモノを入れてちょうだい」


レナはヨシナガを抱きながら言う。

ヨシナガは、自分の陰茎をレナの膣穴へと挿入させる。


メリメリ...と、肉ヒダが避ける様な感覚がする。しかし...それは一瞬の事でしかなかった。


膣穴の中は、分泌液にまみれていて、とても気持ちの良い感覚が陰茎に伝わる。しかも摩擦を手伝うかの様に、膣の肉壷が蠢いている。このままの状態で居たい...と思わせる様な感覚に包まれた。


「はあ...はあ...凄いよレナちゃん、こんなの始めてだ!」

「喜んでくれて嬉しいわ!もっと、動かしてくれて良いわよ!」


生身の女性では味わえない興奮と、感度の良さにヨシナガは感激した。

仰向けになっているレナを、うつ伏せの状態にして、四つん這いの状態にさせバックで、ヨシナガはさらにピストンを繰り返した。


「あん...あん...!」


美しい女性は、どの位置からでも、どんな姿勢でも...その美しさは変わらない...と、ヨシナガはおもった。


「フッ...くぅう!」


ヨシナガは、急いで陰茎を膣穴から抜き出す。陰茎がピュッと勢い良く射精した。


しばらく未使用だった中年の陰茎は、一度の射精で、力無くしぼみ込む。


「やれやれ...、もう少し頑張ってもらいたかったが...」

「おっ起させて見せましょうか?」

「できるの?」

「気持ち良くなれば、元気になるでしょう」


レナは、ヨシナガの陰茎を舌ずりする。


しぼんだ彼の陰茎、女性の粘膜と絡みあった、その肉棒を女性の舌が舐め回す。ヨシナガは生暖かい粘膜に包まれて、かつて無い興奮を覚えた。


小さくなった彼の陰茎が再び、大きくなり始める。


ニョキニョキと音を立てるかの様に彼の陰茎が大きくなる。今度はヨシナガを仰向けにさせて、レナが騎乗し、自分から膣穴に彼の陰茎を入れて自ら上下運動を行う。


「はあ...はあ...」


髪を振り乱しながら、レナはヨシナガを見つめる。


「凄いよレナちゃん、最高だよ」

「私も嬉しいわ!ヨシナガ様」


横になっていたヨシナガは、上半身を起こして、レナの乳房を吸う様に舐め回す。


「ああー!いいーッ!」


レナは興奮しながら喘ぐ。

2人は全身が汗まみれになった状態で抱き合っている。

レナの膣穴は粘液が溢れ出て、摩擦する度にグチュグチュと、汁まみれの音が響き渡っていた。


「あん...あはぁ」


ヨシナガの行為に、レナは気持ち良さそうに喘いでいる。


「うッ!くふぅ...!」


ヨシナガは再び射精を吹き出す。彼の精液はレナの胎内へと流れ出て行く。

陰茎を抜き出す時ヌプッと、湿った音が響く。レナの胎内に出した精液は、彼女の陰部が押し出す様に逆流し溢れ出て来ていた。


「良かったよ、凄く興奮した」

「はぁ...はぁ...、私も...とても興奮したわ...」


2人のプレイが終わるのを見ていたかの様に、ベッドルームに音声が響く。


「ヨシナガ様、奥にシャワールームがありますので、そちらで身体を洗って下さい。後は全てこちらが行いますので、ゆっくりシャワーを浴びて下さい」


「君とは、もう...お別れかな?」

「そのようですね」


少し残念そうな気分で、ヨシナガはレナと別れを告げる。

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