モラトリアム

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プロローグ

日本の南に、"ジャパリパーク"と呼ばれる島がある。


 豊かな自然を有し、"フレンズ"と呼ばれる生物が安寧を築くこの島は、食物連鎖などなく、正に"地上の楽園"である。


 という事を並べると聞こえは良い。

だが、この島は立ち入り禁止となっている。

危険に他ならないからだ。

詰まる所某北のならず者国家と変わりないわけだ。


 何故、危険なのか。その理由はたくさんあるが、一つ言えることは、帰って来た者がほとんどいない、と言うことだ。


 今までに何人もが酔狂な旅に出た。

しかし帰ってくるものはいない。

それぐらい危険だ。


 そんな危険を承知で、そこへ向かう者もいる。

例えば、彼だ。


 彼は脱北者でもなんでもなく、普通の少年である。

外見的特徴は一切ない。

フレンズと、関わりはない。


そんな少年が何故ジャパリパークへ来たのか。


これは一人の少年の物語である。

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