第115話 桜雪『LEDミラージュ』を作るⅡ-2

「うん…思ったよりパール感出ねぇな…」

 下地が白だからか?

 パール感が無い…下地と変わらない…

 厚塗りになっただけじゃん。

 仕方ないので、ヤスリで塗装を削る。


「やはりパール感を活かすためには技術がいるのだな…ネットで学ぼう」


 今回は、結局、式典用『LEDミラージュ』同様に『白』で仕上げることにした…いや、なった。


 前回、失敗したデカール…

 もう頼りませんよ…えぇ…自分で塗ります。

 足の赤い部分はマスキングして塗り分けることにした。

 大きいデカールは扱い難いのだ。


 一部仕様が異なるものの2体目ともなると、手際が良くなる。

「慌てて組まない…塗装の順番を考えるのだ…焦るなよ桜雪」


 そんなわけで、バラバラのパーツを塗装してからは早い…サクサクパーツを接着していく。

「うん…ココだな…」


 相変わらず組みにくい『腰』…なんで、こんな分割にしたのか?

 2体目とはいえ難所は難所である。


 そして…デカールである。

『頭』『胸』『肩』『腹』『腰』『太もも』『すね』『足』…ここまで組んだ。


「デカール…デカール…」

 そう2体目なので、前回のデカールも余っている。

「騎体番号は4…」


 あれ?

『IIII』…『Ⅳ』…

「足りねぇ…ココにも『IIII』が欲しいのに…2枚しかねぇ…」


 そう…時計の文字盤『IIII』は特殊記号なのか…。


 思うに…プラモデルとは自己満足と妥協の繰り返しなのである。

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