第69話 ざまぁ
バイト先のホテルは冷暖房が切り替え式で客室では切り替えができない。
ゆえに真夏日とか言われても…暖房なのだ、今は…。
「暑かったんだろうな…」
各部屋に貸し出された扇風機と冷風機…もちろん全部屋分など無い。
そして事故防止の観点から客室の窓は全開にならない。
「暑かったんだろうな…」
窓ガラスに残る手形。
頑張って開けようとしたのだ。
部屋によっては、レバーが壊れて開けることさえ叶わない部屋すらある。
掃除しながら思った。
「ざまぁみろ」
そして今日、部屋の金庫のカギを無くしたバカ親子がいた。
「鍵ってスペアとかマスターキーあるんじゃないの?」
「なんかないらしよ」
「部屋に金庫すらない部屋もあるくらいだから」
「そんなホテルある?」
この自粛要請中に隣の市から業者を呼んで金庫を開けたのだ。
「じゃあ、あの部屋もダメだね」
「金庫くらい買えばいいのにね」
そんな話をしていた矢先
「あの部屋当日宿泊入ったってさ」
「もう…何でもアリだな」
この時期に来る客はバカが多い。
そして、休業要請対象外ということでバカを囲い込むダメホテル。
悪循環だな…
「不快的なGWを過ごしてください清掃員より」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます