第448話―不可避エクスペンスの荒波6―

予定日はもう少し。

起きるたびに壁のカレンダーを振り向く。今日だったのが明日へと知らず知らずに訪れて刻まれるのを

見て取っていく。不思議だ、昨日だった日付けをぺけにしなくとも目で見て頭で理解するのは。


(長くニート生活を続いていたから予定がある縛りに四苦八苦しているのか…

いや冬雅が万全を期して挑んで成果を得られるかを心配しているんだ)


予定の日が近づくのが神経に渡っていくような感覚が日が経つこどに強くなっていく。

ここまで緊張したのは初めて会社に通勤か失敗して上司に顔を会わせない以来かな。それでも遠ざけようと這いずるように逃げるなんて無い、いやその前にそんなマイナスな感情が一滴さえも湧かない。

不安だけがあって道を望まずに作り出している。けど出来上がった逃げ道を駆けることはない。

俺としては冬雅の夢をゆるやかに応援するしよう。前だけ進んで支えて前進させないといけないと使命感がコップがあふれるように溢れてくる。


(ほとんど俺がやれることはない。

けど奮い立たせたり、美味しいのを食べさせることは出来る。

今日も冬雅が楽しくなるように頑張っていこう)


そう鼓舞をすると、冬雅が見ていた。

さすがに美少女みたいな両手を胸にえて小さくガッツポーズはしていないものの目をつぶって自分に誓い気力を高めるのを見られた羞恥は少なからず起きる。

つまり――凄まじく恥ずかしい。

隣のベランダの上だからカーテン全開した窓を覗けば部屋は見られた。

ポーカーフェイスを作って呼吸を整えてから窓を開けベランダに足を踏む。


「今日の日はハッピー!朝の占いなら一番ラッキーな人に違いありません。

あっ、もちろんお兄ちゃんの幸運ランキングも最高ハッピーだよ」


「…あ、ああ。幸福ランキング最高か、ありがとう冬雅。

とりあえず挨拶から、おはよう。

それで今日びっくりしたよ。ここまで元気で過去最高クラスじゃないかな」


ここまで上機嫌だと何か良いことがあったのか気になる。

ありがたいことに好意を包み隠さずに向けられて捨て身に近い突撃は、いつも元気を貰っている。


(これだけの好意を返すことは不可能だ。大好きと言葉にしているが愛情の半分さえも足りない。

ここまで明るくさせてくれる冬雅を俺は力になりたいと強く思っている)


そこにある想いを俺は冬雅は、言の葉を紡いでも真意が伝わらないだろう。

やら自虐的になるが俺はコミュ障で

想いの半分さえも伝えられない。

だからこそ俺は言葉よりも行動で示して愛情を表現しようとする。

一方の冬雅は、言葉を込められた情動性があって言葉のあやと思っている。

本来の言葉の綾という定義は技巧的な言葉にして言い回しがある者を指す、別の言い方をすれば言葉が巧みである。


「はしゃぎ過ぎましたねぇ…お兄ちゃんを想えば過去最高クラスなんて

いつでも限界突破してハッピーでハネムーンですよ。

大好きって気持ちが常にフルスロットルなので!!」


最後にキリッと擬音語が付きそうなドヤ顔を決めていた。ふむ、可愛いので

もっと見たいと個人的な意見はあるが

満面の笑みを越えて直視が出来ない。


「あ、ありがとう……話を戻すけど

字面通りになるほど狂喜乱舞とみかけますが、そこまで喜ぶ良いことがあったのかな?」


「戻すほど気になりますか?

えへへ、聞いてください。わたしとお兄ちゃんが遊園地でデートしていたんです」


「そうか、それなら頷けるな……んっ?テーマパークに俺と冬雅でデートしたのかなり前になるはずだけど。

最後の記憶では」


どうしてか冬雅は、俺とデートしたことに舞い上がっていた。もかすると

危険ドラッグで精神が乱れたのかではないか一度そう疑ったけど、

ハイテンションだけど俺がよく知る冬雅。両手に頬を当てて照れている。

冬雅が言葉の綾と称賛したが前言撤回しないといけない。

かなり前に行ったきり大学生になった冬雅と遊んでいないのだ。


「そう。リアルでは、けど夢の中でしたら?」


「夢の中って。

それって夢で遊園地デート?」


「はい。楽しかったです。

夜は高そうなお店で食事を取りながら夜景を眺めて充実しました」


「それはなりよりで」


ふむ、俺は別になにもしていないが冬雅が満足であるならいいか。

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