第254話―ソード・マナ・オンライン―
していない。
ワタシも賛成だった。
歪な空間だと当時は思っていたが何回かいると慣れてくる。
いつまで続くのだろうと不安や僅かなストレスの空間。ワタシは苦手な時間が今は違う。
(と、等々この時が来た・・・あ、愛夫弁当が!!)
「ふふ」(どうしよう。開ける前から幸せで笑顔が止まらないよ)
もちろん食べなかったら、お兄さんが悲しむ。それだけは避けないといけない。なので是が非でも食べないといけない。
大義名分は得た、さぁ召し上がるとしよう!
(わあぁーー!!野菜が多くて低カロリーな食材。お弁当だと、ワタシのために考えてくれているのが伝わって嬉し過ぎるよ!!)
一品、一品と箸を口に運んで味を堪能していく。食べ終えたワタシは午後の授業に、いつもよりも集中が発揮していた。
おそらく、お弁当に愛情を込められていたからに違いないと思う。
そして放課後。
「真奈さん、もし予定が無いのでしたら今日も一緒に帰りませんか?」
茜の声だった。振り向くと冬雅と茜は帰り支度を終えている模様。
「予定は・・・少しあるけど道中で説明するよ。それじゃあ行こうか」
道すがら色々と訊かれるのだろうなぁとため息が零れそうになるが、お兄さんといられる時間が増えると思えば元気にもなれる。
「あ、あの私も同行をしていもよろしいでしょうか真奈様!」
一陣の風ごとく素早く現れた香音。もちろんワタシは快諾した。
出来れば言葉遣いも気軽にしてくれたらと告げたが、恐れ多いと
返された。校門を出て、他愛のない話をする。
「どうしても疑問だったけど真奈は、どうしてお兄ちゃんのお弁当を?」
動物の動画に癒やされる話から、前触れもなく唐突に、お兄さんの話に振ってきた。み、見られていたの!?
「さすが冬雅さん。それで真奈さんどうなのですか?」
「ま、真奈様のためにお弁当を用意したこと!?」
今日は後ろについていく茜と香音が驚愕ノ声を上げて訊いてくる。
「え、えーと。どう言ったらいいのか分からないけど多分、ワタシのために作ってくれたと思う。
詳しくはワタシも知らないけど」
素直に家に泊まっているからお弁当を作ってくれたなんて言えるわけながない。迷惑を掛けれない罪悪感と背徳感で恥ずかしさが込み上がっていく。
「そうなんだねぇ・・・お兄ちゃんのお弁当は美味しかったって
伝えて上げると喜んでくれるよ真奈」
「そうなんだ・・・助言ありがとうねぇ冬雅」
「いえ、いえ」
冬雅が言わなくてもお礼の言葉はするつもりだったけど。
それからワタシは自分の家に帰りママに定期報告や談笑をする。
陽が沈み始めてワタシは談笑を終らせ、そのままワタシはお兄さんの家に向かう。
インターホンのボタンを押し心から大好きな人の自然な笑顔を見て
胸奥から温かさで広がるの感じ
ワタシも笑顔で応えている。
「ただいま、お兄さん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます