第5話

フェイスマスクは服を着ていなかったので私は正義感から注意した。「暑いんだからしょうがないだろう」と、そいつはマスをかきながら、「マスクがマスをかく」とラップした。前世からの因縁かもしれない。私の正義感は常々どこから来るのであろうかと思っていたが二日前に夢の中でコナンが私に告げたのだ、「君は、小五郎のおっちゃんの生まれ変わりだ。モルヒネが前世から抜けていない。モルヒネに侵された精神は今世も、ヘロインきちがいの君となった。僕は君の中にいるが君ではなく、また切り離せるものではない。たとえその脳みそを列車の車輪でぐちゃぐちゃにしても。ウルトラの星では覚醒剤が蔓延しているなり。雨は砂糖の味がするなり。」。くどくど告げたのを聞いた。フロイトの本で読んだことがある、あいつは去勢すればよいのだ、手法も書いていた、けれど思い出せない、たしか、と考えたところで横にいたメガネと蝶ネクタイを身につけた奇形児が私の性器をいじりながら「ここにいれればいいんだよお。ゔぁぎなでんたたあああ。」と言い、フルフェイスマスクの足を蹴り折った。屹立する性器は一尺三寸ほどで先端の四つの穴からは何やら音がでていた。edmだと思う。うるさい。ふさがなければ。十分ほぐされた私の穴はそのスピーカで満たされた。血が出た。いつの間にか奇形児はどこかに消えていた。

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