第6話 0歳児と参加するコミティアのスペース、どう申し込む?(後編)
◆前回のあらすじ◆
0歳児を連れて、果たしてイベント参加ができるのか? 分からなくなってしまった熊は、みちのくコミティアを主催しているADV企画さんへ、問い合わせをしてみるのだった。
***
問い合わせ内容はこれです。
・0歳児連れで、子連れスペースにサークル申し込みをしたいと考えています
・子はまだ歩けないので、ベビーカーで参加したいのですが、会場に持ち込んでも大丈夫でしょうか?
・ベビーカー持ち込みOKの場合、会場内に置いておける場所はありますか?
ここで、もし「0歳児は困ります」「ベビーカーはNGです」というお返事があれば、もちろんすっぱり諦めるつもりでいました。NGとまでは言われなくても、お返事に少しでもそう言ったニュアンスがあれば、イベントにご迷惑をおかけすることになるので、それは絶対にできません。
その場合には、旅行は親子3人で行き、イベント当日の2日目を別行動にして、熊ひとりだけでサークル参加という選択肢も考えつつ。(なぜか、みちのくコミティアへの参加を諦めるという気持ちはないという……)
ここに来て、0歳児連れなんて非常識かもしれないという気持ちも芽生え始め(今更感っ!)、ドキドキしながらお返事を待ちました。待ちま…待ち…いや、そんなに待ってなかった。すぐにお返事が来ました。さすが安心のADV企画さん。お返事が早い! 熊のドキドキは一瞬で終わり、お返事の内容は予想外のものでした。
「カスタムスペースでしたら、ご希望に沿える形でご参加いただけると思います。ぜひご検討ください」
……カスタムスペース?
……カスタムスペース is 何??
ごめんなさい、わたくし、みちのくコミティアのことを分かってなかった。分かったつもりになってた。
みちのくコミティアといえば!!
・福島で開催されていた創作オンリーイベント(※1)が、地方コミティアになった(第1回に直接参加しました)
・カタログに福島産のお米がついてくる
・コスプレが熱い
・子連れスペースがある
・お飲み物がワゴンで運ばれてくる
・ビンゴ大会が熱い
・イラストコンテスト優勝作品が次のカタログの表紙になる
・東京からの参加者多め
という感じの認識で、これで知り尽くしたつもりになってました。
カスタムスペース。
過去に直接参加したみちのくコミティアを思い返してみれば、ちょっと形の違うスペースが壁沿いにあったような気がする。ちょっと広めのスペースで、お野菜を売っていたり、大きな絵をパネルに展示していたり、縁日のような、お魚釣りコーナーがあったような……。
そう、それがカスタムスペースの正体でした。
お返事のメールには、ご丁寧にカスタムスペースを説明したwebページへのリンクも貼ってあったので熟読。資料を読み込めば、それは東京コミティアで言うところの「展示参加」スペースに近い感じなのですが、カスタムというだけあって、かなり自由度が高かったです。
詳しい説明は割愛しますが(※2)、1ブロックを申し込めば、床面積180cm×180cmのスペースを自由に使ってよいという仕様で、椅子や机やパネルなどの備品も必要ならば貸し出してくれるというものでした。ブロックを増やせば面積も広くなり、空間デザインも自由自在。なんて素晴らしいのでしょう……!
180cmと言えば、イベントでよく使用されている長机1本分の長さです。通常スペースで言うと、2スペース分ですね。
奥行きも180cmあるので、机の後ろに椅子を置いても、スペースはかなり余ります。そこに、ベビーカーも置いておけるということですね、主催さん……!
ああ、問い合わせしてよかった。簡潔なお返事のなかには0歳児は困るというようなニュアンスは全くなく、メールを送る前の「もしかしたらだめかも」という不安は、一瞬でカスタムスペースへのワクワクへと変わっていました。熊は以前、デザインフェスタというイベント(※3)にも出展していたことがあるので「スペースを好きに使っていいよ」という言葉にトキメキを感じてしまうのです。早速、カスタムスペースで申し込むことにしました。
◆0歳児と楽しく過ごせるスペース作り◆
さて、第5章でぐだぐだ書いていた懸案事項が丸々払拭できたので、少し欲が出てきた熊一家。こぐまちゃんにもやっぱり、楽しい時間を過ごしてもらいたいよね♪
「熊は同人誌を売れる+こぐまちゃんものんびり楽しい時間を過ごせる」を目指して、カスタムスペースを考えました。
コンセプトは、「(おうちのひとによる)託児付きサークルスペース」です!
実際に申し込んだ内容はこれです。
・基本ブロック+追加1ブロック(合計2ブロック)を横並びに。
→幅360cm×奥行き180cmのスペース
・備品:長机2本(正面と側面に1本ずつ、L時型になるよう配置)
椅子2脚(おうちのひとと二人分)
展示パネル1枚(幅90cm、正面の机横に配置)
ただベビーカーを置けるだけなら1ブロックで十分な広さなのですが、イベント中でも、こぐまちゃんが遊んだり休憩できたりするスペースを確保するために、2ブロックに広げてみました。
正面に配置する展示パネルにはポスターを貼れますし、目隠しの衝立代わりにもなります。展示パネルの裏に、柔らかなフロアマットを敷いて小さなちゃぶ台とおもちゃを置けば、簡易託児スペースができあがります♪
そんなこんなで。
始めに考えていた子連れスペースはこぐまちゃんがもう少しおっきくなってからの楽しみにとっておくことにして……カスタムスペースのレイアウト図とともにサークル申し込みをしました。
カスタムスペースは、レイアウト図の通りにスタッフさんが備品を配置してくれるという親切設計なので、あとは当日を楽しみに待つだけです。
***
無事に事前準備を整えた熊一家。初めてのことばかりで長い道のりでしたが、次章はとうとう旅立ちます! 次回第7話「いざ出発! 新幹線どうだった?」をお待ちください。
***
※1:ADV企画さんの創作オンリーイベント
福島県内で長く開催されていた「Travellers〜創作旅行〜」という創作オンリーイベント。2015年7月にイベント名を変更し地方コミティアとしてリニューアルしました。
※2:カスタムスペースの説明
みちのくコミティアのサイトトップページに、ちゃんとカスタムスペース詳細のリンクがありました。熊には縁のないスペースと思って見落としてましたっ。ご興味ある方はぜひ見てみてください。(PDF資料です)
https://adv-kikaku.com/wp/wp-content/uploads/2019/07/0fd34cf95900113b3d3434b822ff9349.pdf
※3:デザインフェスタ
東京ビッグサイトで開催されているアート系、オリジナル作品のイベント。
コミティアのような同人誌即売会よりも表現範囲が広く、通常ブースに加えてファッションショーとかライブとかも同じ会場内で行われています。
熊が参加していた頃は、今回紹介したカスタムスペースと同様に1ブース180cm×180cmのスペースを好きに使う(備品別)という参加形態でした。(今はもう少し小さめのミニブースとかもあるのかな?)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます