第92話 落とし前

「　落とし前　」


どうやっていけばいいかなんて

ずっとやってきてしまっていて

やってきてしまった？

そんなことはない、あなたは十分にやってき

　たと、そう言われようと努めてきたが

故意ではなかった、敷いたはずのレール敷か

　れていたはずのレール

気付いたら落ちていた

川を流れていた？

後悔なんて嫌だと

どうにも現在進行形にこだわってばかりいて

それは英語の授業で教わった言い回しで

他人の言葉にまんまと絡めとられ

絡めとられることは自体は悪くない

今更落とし前を付けてもらおうなんて考えた

　訳でもないが

落とし前を付けてくれる人なんて何処にもい

　ない、ましてあなたが

落とし前は自分で付けるもんだと

分かってきただけでも今度は

あなたの顔を少し見て少しは微笑んであげら

　れるかも知れない

けれどもやっぱり、わたしはどうにもならな

　いほど

前置きが長すぎる










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る