第5話 つばめに会う
「 つばめに会う 」
白いかたちの雲が
浮かんでいる
はじめ
黒い点が
重なりあい離れ
落ちたように見えた
右手にも左手にも
澄んだ水色と
白の境目に
放物線が描かれていく
まだ
さくらの蕾も
やっと膨らんできたばかり
散歩の爺さん婆さんたちが
蕾にレンズを向けている
指で枝を折り曲げ
覗き込んでいる
つばめが
Mの字を
風上に向けて
流れていたのだ
さくらが咲くと春なのか
つばめに会ったから春なのか
わからなくなった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます