?ヶ月
ヒモになって?ヶ月がたちます。
お腹が空きました。
彼が起床して、歯磨きをして、朝食を摂っているのをワークデスクの前で眺めています。
お腹が空きました。
もう何日食事を摂っていないのかわかりません。
今日は彼が包装されたパンを目の前に置いて家をでました。
手を縛られているので食べることはおろか手に取ることもできません。
窓を眺めます。
今日は天気が良くて青空のもと太陽が光り輝いています。
そのまま太陽が下がっていくのを眺めていると、彼が帰ってきました。
彼はパンと私を交互に見て、怪訝な顔でパンの袋を雑に破り、パンを取り出しそのまま私の口に押し込みます。
あまりに強く押し込むものだから、歯が1本、なんとも言えない音を立てて抜けてしまいました。
あんなにお腹が空いていたのに、パンを吐き出してしまいました。
彼は冷たい視線を私に向けて溜息をつくと、紐を解いて、私の髪を掴み浴室までひっぱります。
私は力が入らなくて、立つことができなくて、浴室のタイルに突っ伏します。
彼がシャワーをかけてきました。
冷たいです。
その後、また髪を掴みワークデスクの前までひっぱりデスクに縛り付けます。
寒いです。
彼が着替えてベッドに向かうのを眺めて、私も眠りにつきました。
私は朝を迎えることができませんでした。
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