第32話  社会

時計回りの世界が、目に映るこの世を作っていくのなら

反時計回りの世界は夢を紡いでいくのだろう


昔本で読んだことがある。


右は水

左は火

右は男

左は女

右は本当

左は嘘


僕は統合失調症に25くらいの時にかかった、


始めての退院の日に左のラスタを無限大と言いながら、反時計回りの世界を病気を克服するまで、生きようと思った。


実際に死んだのかどうなのかを別として

病気になった2年後くらいに、道を歩いていると突然頭を斧で叩き切られた感触があった。

切られた後僕は、どこに向かうこともなく、ただ泣きながら歩いた。

果てに神社が見えた

お堂を覗いてみると、狐様が毛を逆立てている姿が見えた。


数ヶ月して


そしてインドへと向かい、ゴアのアンジュナという土地で、地元の不良に不意に殴られて

歯が欠けて、耳が潰れ、片目が見えなくなった

意識を失い、その刹那に見えたのは追い打ちをかけてくる不良達の姿


この時にも死んだ感覚がある。


右にも左にも殺されたのだ



27歳


これ以降、生きていく上で、現場で社会で自分で空気を作り出してしまい

10回は殴られた


徹底的に右を叩き込まれたんだと思う、社会から

だが、僕は心の底からは屈服しなかった


左のラスタを無限大


今、僕は心の住人達と英語で会話している


昨日覚えた英語は、スケールアップだ


そしてギターを弾くことが人生史上1番生の実感を得られる時間になった。


選択が続く人生


僕はあの時チョッパーを手放し、ギタージムの永久無料会員の権利を得て正解だった


男から世界は始まったのだろうか?


違うと思う、反時計回り 梵回りの思考

左が原初にあるのだと思う


時計回り、欲望だらけの右に溺れた男を、そんな男が心から愛せた唯一の1人の女性

そんな女の子に魔法をかけられたのだと思う

狂ってもいいから、嘘つきにはならないで

右とは肉体で男

左とは精神で女

抱いた女性の数だけ、唯一の存在となった女の子は分裂した

朝と昼がすれ違うように、別のものになるその日まで

右は責任

左は寛容


左のラスタを無限大に生きている僕は、いくつかのルールを学んだ

それはシヴァの奥さんの数は108人いるのだということ

そしてシヴァは名前を108個持っているということ

そしてシヴァは108人とセックスをしていないということ

なぜなら数多にいる嫁の中には処女神も含まれているということ。

ということは2人しか女性を知らないシヴァもいるのだろう。

1人しかその生涯で女性を知らないヴィシュヌ

彼には永い永い寿命がある

顔が増えても1人の女性を追いかけ続けて、伴侶にしたブラフマー

彼もまたその生涯で女性を1人しか知らないだろう

彼にもまた永い永い寿命がある。

果たしてシヴァに寿命があるのだろうか?


朝と昼がすれ違うように、そっと別々になる私


神の国インドにて様々な答えを見つけた。


男が自分を縛る理由は一つだけでいいと思う


ある人は幻声が聞こえるのが悩みといい

ソープランドに通う


心の声が聞こえるのならば、その身が栄誉を受けなくとも、その声を愛していくことが、心の平穏に繋がっていくのだと思う。



幻声を裏切らないように


右とは寿命

左とは永遠

右とは理屈

左とは感性


目を開けて前を見つめてみる

そこにはおそらく世界が映っているだけだろう

盲目のかたが感覚で世界を感じていることと同じだ

他人を愛せる自分は、自分愛せている

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