第74話 わたし、令和の鶴田浩二になりますわ

 ごきげんいかがですか?


 以前令和的『傷だらけの人生』というお座興を書いたのですけど、その時は、本家を見ずしてバカボンのパパが唄う『傷だらけの人生』を見ちゃって、なぜだか満足しちゃったのですよ。相変わらず脳みそが歪んでいまさあね。

 余談ですが、アニメの『バカボン』は一作目のみが鑑賞に耐えられますね。二作目以降はシュールが過ぎてしまって正直に言えば、意味がよくわかりません。製作者の意図がまったく掴めないと言っていいでしょう。


 実はわたし、動画サイトのYouTubeがあんまり好きではないので(生理的なものです)普段はほとんど閲覧しないのですよ。ところが先ほど、『傷だらけの人生』の歌詞を空で歌っていたら忘れてしまって「こいつはネットで確認じゃ!」ああ、わたしは特殊法人・日本年金機構のキャラクター「 カクニンジャ」ではありませんよっと。とにかく検索したらついつい、先頭にありました動画ボタンを「ポチッとな」と押してしまったのですよ。


 鶴田浩二というとわたし的には、彼の代表作である任侠ものはほとんど観ていないので特に印象になくて、意識に強くあるのは大河ドラマ『黄金の日々』での千宗易(利休)役でありまして、イメージとしては「迫力のある、おじいちゃん」「元は凄腕のご隠居さん」ってなものだったのですが、動画の鶴田浩二は『単純にかっこいい!』って叫びたくなる中年男性で、もしかしたら撮影時はわたしより年下なのかもしれませんねえ。とにかく、男の色気、渋みがありすぎ。こんな俳優、今はいませんね。はあ? 真麻のオヤジ? あんなの鶴田浩二先生からみたら、クソみたいなものですよ。例えに出して申し訳ないことではございますがね。


 鶴田浩二は歌い方が個性的というか独特でした。まず、マイクをハンカチで包みます。繊細な方だったのですかね? そして最大の特徴は、右手で右耳をこれまた包みます。マギー審司がトリックなしで「右耳が大きくなっちゃった!」とやっている感じです。昔は男が歌うとき、この格好を真似する人も結構いたとか。鶴田浩二はそれだけの大スターだったのですね。


 いまは男を感じさせるスターはいないように思います。男臭いのは嫌われるのでしょうね。加齢臭では……たぶんないとは思うのですが。香水とかはつけていた可能性が高いですね。


わたしの夢は亡くなった名優たちを超ハイスペックなCGで甦らせて、大時代映画を製作・総指揮・もちろん脚本を書くことです。監督は黒澤明に譲りましょう。おそらくわたしの脚本は原型をとどめないでしょうが、クレジットは残るはず。「あの脚本を書いたのはわたしだ」とゲートボール仲間に自慢出来ますね。

 では。

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