第17話 AI(愛)の冒険者学校入学
勇樹と駄女神アスタルテに無事合流を果たした愛
「勇樹 どうかしら」
性能も申し分ない
初めて手に入れた身体を彼に見てもらいたかった
「本当の人みたいだし、アバターときと姿もそっくりだね」
「凄く素敵だと思うよ」
その正体は世界を滅ぼす殲滅兵器なのだが
「まぁまぁじゃないかしら? この美の女神(?)アスタルテには敵わないけど!」
アスタルテは余裕の表情を浮かべていた
がその内心は
(なによこのナイスバディは! ボンキュッボン くそぉ羨ましいぃ!)
であった
『ちょっと羨ましいぜ 自由に動き回れるってのはよ』
『ナノさんは外に出れないのかい?』
『出れない事は無いけど、俺が出ちまったらお前の面倒は誰が見んだよ?』
『必要な時は戻ってくれれば助かるけど』
『それ以外は、外に出てもいいんじゃないかな?』
『せっかく異世界に来たんだし ナノさんも一緒に楽しもうよ!』
『勇気がそれでいいんなら お言葉に甘えるとすっか!』
そう言って勇樹の体内から飛び出すナノさん
質量の足りない分は『万能物質』を変換して補う
そしてあっという間に、人の姿へと変身を完了する
流石高性能ナノマシンである
「なに勝手に勇気の身体から出てるのよ!?」
愛は自分の役割を無視してきたと思いナノを責めるが
「僕がそうしてって言ったんだよ」
「せっかくの異世界に来たんだから みんなで楽しもうよ!」
「もう! 勇樹はそうやってすぐに甘やかすんだから」
「でも そうねナノだけ身体がないってのも可哀そうよね」
内心は勇気と二人で異世界を満喫したかったが
すでにおかしな少女に寄生されている
それに、愛はナノマシンであるナノの事まで気遣う、彼ののそんな優しさが好きなのだ
だから反対などする訳がなかった
「ナノさんってそんな姿だったんだ」
「凄くきれいな人だったんだね」
「よせよ! 褒めたって何にも出ねぇぞ この野郎!」
と言ってはいるが褒められてまんざらでもない様子
「まぁまぁじゃないかしら? この美の女神(?)アスタルテには敵わないけど!」
(なによこの子までナイスバディなの!? くそぉ 羨ましいぃ!)
女神であるアスタルテも神々しいばかりの美しさだった
女神だけに
が、体形に関しては如何ともしがたかった
「それでこれからどうする?」
「冒険者になりたいと思ってたんだけど」
「今のままだとちょっと自信がないんだよね」
「なに言ってるのよ 今のあなたはこの世界でも最強なのよ?」
殲滅兵器よりも強いのだろうか?
ためしに戦うと世界が滅ぶので確認のしようがない
「いや、体の機能にはナノさんに制限してもらったんだ」
「ゲームをレベルカンスト状態で始めるなんてつまらないからね」
「出来るだけ自分の力で強くなってみたいんだよ」
今の勇樹の身体能力や耐久性はこの世界の人族の平均的なレベル
いきなり冒険者になるには少し無理がある
「それならみんなで冒険者になるための学校に通ってみない?」
この世界の事は調査機で調査済みだ
愛には、この街に冒険者学校がある事も分かっている
4人は冒険者学校へと向かう事にした
冒険者学校の入り口に立つかなり立派な建物だった
敷地もかなり広く、学ぶ課目によって校舎がわけれられているようだ
学生用の寮もある
この世界の経済状況から考えて、裕福な者でないと通えそうにない
受付の窓口に向かい入学の申請をする
「この4人で入学したいんだけど」
「中途入学となりますがよろしいでしょうか?」
「構わないわ」
「それではまず入画に当たっての試験があります それに合格すれば、入学していただくことが可能です」
「え!? 試験があるの? 大丈夫かなぁ?」
身体能力に制限をかけたことを少しだけ後悔した勇樹だった
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