齋藤 拓真 第1話

最初は君の相談にのってるだけだった。


内容だって、告白されたけどどうしよう、

みたいなもの。

君は、戸惑ってたよね。

なんで私、どうして今、分からないことだらけで、どうやったら傷つけないか、ばかり考えてた。

だから僕は言った。


「誰も傷つかないなんて無理なんだよ。」


って。


「断ったら言ってきた人は傷つくし、

もし断らなかったら、それは君が傷つくよ、」


君は心が晴れたような顔になって


『ありがとう!めっちゃ助かった!

齋藤さいとうくんに相談してよかった!』


あぁ、君に告白してきた人は

君のその笑顔と明るさにやられたんだろうな、


今、僕がやられたように。


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