第58話 magnificentー4

「うおーなんか面倒だ。うおー」

 ワシマは走り出してしまった。

「精神力も根性も有ってたまるか。なんか知らんがニンゲンはまたも突如消えてしまい、レーダーつうか明鏡止水センサーに引っかからーん」

 ちゃっかりと剣を影の倉庫に仕舞い込んであるのがポイントだ。



 少し前に戻る。やりとりがあった。この様だ。彼は、剣を探す。意志力を取り戻した。それで、体を動かす。

「ジェクター大佐な訳無いじゃ無いですか。侵入者さんあなたは、グッ、不覚。激不味胃薬を飲んでおけばよかった。こ、これは血構成の毒っ」

 部下の一人だった女がジェクターだった、不安不・ニィルに詰め寄り、尋問をするか、マークの魔法でも施すところだった。

 こんな所でもエリート主義なので彼女は相応に天才だ。が、腹部を抑え不味い表情をし、バッサリと袈裟で剣で斬られたかの様に、消えてしまった。そう、毒の効果で有る。

 不味マズさ極まる胃薬は、一日ノックアウトするほどの劇的苦痛を胃袋からでも情け容赦無く、喉の天辺から脳天にまで、パンチを打ち込み続ける。

 金髪の若き天才は吹き飛んだ先でもう一度、剣で仕留められた。それ相応に安全でなければならないし、刺される剣技も魔王軍特有の速さだが、ニンゲンで対応出来無い訳では無い。魔力はいつか、剣に乗る。防御的所から始まるだろうと思っていたが、目の前の『お菓子』に手を伸ばし、食べてしまい、なる呪詛の籠もった呪いの一撃を喰らったのだった。

 そう、食べなさい。と言う意味だ。ガッツいてうっさかったのもポイントだ。流石に恨まれるので、分配したが、完全に虚を突かれた。


 不安不は立ち上がる。のけぞっていたが、案外、恨むべき相手でも無い。今日までよく働いたと評価する前に、同士だ。そう言う。予定だ。

「あーあ」

 ニュアンスだけ同じ言葉を吐いた感だ。確かに、土壌の一方的栄養の偏りに圧縮を行っていたのは事実、クサイが安全策を講じ無いのも、二代目用にはアホなので、咄嗟のトラブル、回路の不備など、保険はかけておくべきだったと思うので単純に、かけた。今その状態だ。

 リーダーだけあり、情報と把握が完璧で非が無いと言うか、信頼の為せる技と言った感が有る。女の状態は想定していなかったが、慣れだ。コミュニケーションを取ろうと決意し、思っていた。

 慣れたら、こう言おうと思っていた。

「すっぴんだ。とくと、見よ」

 そして……。

「崇高な輝きにひれ伏すが良い」

 こう締め括る予定だった。二段目の段階まで魔法を解かれてしまった。これは解除式にここの崩壊もあり得る。彼は、こうしつつも、魔王軍を犠牲にしていたので注意を払わなければ、ならない。ストレスとプレッシャーがかかる。

「空中戦だろうな。あーあ」

 剣が最早、管理されたままなので、自己防衛のためには、調達しなければならない。基地の把握と、リーダーとしての知識がものを言う。

 広大な状態は、良いが、三年以内に、奪い合いから荒廃すると計算が出たので、大規模な圧縮と誤魔化した。まずは、剣だ。彼は、地図を思い出した。

 ジェクターの服は準備していただけあり、どっかに飛んだ。それの意味は、必ず、行方不明に片付けられるだろう。味方が一時的に敵なので、仕方ないと言うよりは当然だ。優秀な剣が良い。

 出来れば……。彼はつぶやきそうだった。



「合流ですわ。お姉さま!」

 大声がした。外では別所にいたパーティーが本来の潜入班に間に合い合流した。大声は、その合図だ。しかし、ニンゲンにとっては、恐怖の対象、ミサ・ソレムニスだ。人気は未だ衰えず、高い水準から、落ちることはないが。決して、何故か残虐な殺し方をしているのだが、また、その筈なのだが。

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