四季選 詩集

蟷螂

さくら

ふわり、うららかな風。

さくらのはなびら

桃色にそまった手のひら。


ゆらり、さくらの木。

ひらひらひらり

桃色にそまりゆく青い芝。


ちらり、あまがえる。

あったかくなったお外へ

花びら帽子が似合ってる。


ほんのり、かおる。

遠く遠くのうめの花

ずっと前からあそこに咲いてた。


ぷくり、さんかくあたま。

つくし、たけのこ、ふきのとう

静かに春を待っていた。


さくらさくらさくら

春のお告げが終わったら

来年までねむってる。

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