学生時代の初恋の人に似ているキャバ嬢を口説いたら本人だった

@haidoroponnpu

第1話 一夜明けても混乱は続く




ぴりりりりり





ボロアパートの一室、


スマホのアラーム音を消す。


ほぼ眠れなかった昨晩

今、思い出しても




うわあああああ




顔から火が出そうなほど恥ずかしい。






$$$






昨夜、

仕事の上司と行きたくもない場末のキャバクラに付き合わされる。





となりに座った女の子は可愛かった。


可愛い、可愛い、可愛い


とにかく好みのドストライクだった。



女子とほぼ話したことのない俺だが、

ここはお店という事もあり、遠慮せず、彼女を褒めちぎった。

いや、正直な気持ちである。




「しいて言うなら、俺の初恋のひとにすごく似てるんだ」




酔って饒舌になった俺は、

ぺらぺらと憧れていたその女子の事を語り出す。



クラスで清楚でおっとりしててちょっと天然だけど優しくて



「そんなにかな?」



「そうだよ、そうだったんだよ」




「まさに、女神で・・・天使で・・・俺にとって光そのものだった」





結局、クラスのイケメンと付き合ってるって噂があって

涙で枕を濡らした寂しい思い出を熱く語った。



目を丸くしながら、微笑む彼女は天使の様に美しかった。




帰りがけ




かなり飲んだ。

なぜか割り勘で、凄い額を払った気がするが

あまり覚えていない。




優しく手を握るマナちゃん



「・・・」

目を細めじーっと俺を見る。





「ああ、やっぱり鷲尾君だよね?・・・私、昔同じクラスだった美林だけど」





「?」




・・

・・・・

・・・・・はぁ!?





帰り道、

俺は気が動転して頭が真っ白になった。





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