第14話

「ねえ奈乃、三上くんに私の事何か言った?」


「言ってないけどどうかした?」


「私がスタメンだってこと知ってたんだよね」


「あー」


「なんか知ってるんだ?」


「知らないって言ったら嘘になる」


「なになに?教えて」


「まあいっか、優陽に隠し事なんかできないもん、実はこの前の試合三上くんと海くん応援しに来てくれてたんだよね」


「え!?そうだったの!?全然気が付かなかった」


「三上くんが『田岡には言うな』って言ってたんだって」


「なんでだろ…」



「おーいみんな席につけー」

先生の呼びかけで皆が席に着く


「昨日、野球部が試合があって、見事甲子園出場を決めたそうだ!」


(すごい!!!)


「三上くん!海くん!おめでとう!」


「優陽ありがとう〜」


「田岡が頑張ってるから俺も頑張れたよ、ありがとう」


「三上くんがいつも努力して頑張ってきたことが実ってよかった」


「ありがとう」



私は今すごく幸せに感じる。

でも、こんな日々はある日突然途絶えた。

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