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「それではノア様はこのまま魔剣士として前衛と登録しますが宜しいですか?」
「お願いします。」
「えーっとではカードの発行を致しますのでおひとり様銀貨5枚、合わせて銀貨15枚のお支払いをお願い致します。」
キャロルは首にかけた財布から銀貨を出しルシウスも胸元から財布を取り出す。
レオンはお金を自分で払うという事を考えていなかったのか慌ててリアムにたかっていた。
リアムが肩に掛けた鞄から呆れたように財布を出している。
普段自分で買い物等した事がないのであろう。
さすが貴族のお坊ちゃまである。
「はい、それでは確かに銀貨15枚頂戴致しました。
こちらが発行したカードでございます。
紛失致しますと再発行手数料として銀貨5枚がかかりますので無くさない様お気を付け下さいませ。
またストーンランクのまま1年が経過致しますと更新手数料として銅貨10枚が必要となりますので早めにアイアンランクへ上がる事をお勧め致します。
アイアンランクからは更新手数料は必要ございませんので。」
「えっなんでストーンランクだけ更新手数料がかかるんだ?
1番ランク低いし金もないだろ?」
レオンの疑問にリアムが答える。
「言ったろ?
ストーンランクからブロンズランクまでは依頼を受けた得点でテストなしで上がれるって。
ストーンランクからアイアンランクは薬草採取みたいな1番得点の低い依頼でも5回位受ければ上がれるんだ。
だから1年あってアイアンランクになってないって事は依頼を受けてない、登録する事で冒険者としての美味しい所だけ利用してギルドに貢献してないって事になる。
だからそう言った事がないように手数料を取るんだ。」
「へーなるほどなー。」
「その通りでございます。
それではこちらのカードをお受け取り下さいませ。」
お姉さんから3枚の灰色のカードを手渡される。
表面に黒いつぶつぶの様な模様があり、なるほど石ころ模様かと納得する。
「よっしゃ!
これが俺の勇者としての第1歩だな!
開け俺の才能!」
「あーレオンさんが勇者って事は倒されるのは魔王適正のノアさんですね。」
キャロルの言葉にレオンのテンションが急降下していく。
「へえ?
レオン、私を倒したいのかい?」
「なっなわけないだろ。
いやだなぁノア。
俺達友達だろ?」
素早い変わり身である。
勇者になるのは辞めたらしい。
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