飴と恋

 かりりと噛む 赤い飴  ちろりと舐める 苦い恋

 今日は お祭り  風に乗って 祭り囃が 耳に響く

 射的に 投輪に 金魚掬い 風船釣り かざぐるまは回る 廻る

 あぁ 夏の匂いがする  隣の あなたは 甘く ちょっと苦く 微笑う

 かざぐるまは、廻っている  甘い 甘い 飴を かじる

 あぁ うるさい うるさい  あぁ なんだろうこの音は 祭り囃 じゃない

 そっか これは わたしの胸の音  煩くて 煩くて 墜ちていく墜ちていく


(そこはどこ?)


 もがいてもがいて 墜ちていく 溺れていく  恋だ 恋だ 大きな 底無し沼だ

 林檎飴 嚇い顔のわたし かりりと噛む 甘い飴  ちろりと舐める 嚇い飴

 じんわり広がる 苦い恋  ずぶりずぶり  恋の沼に 墜ちて いく

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