第8話 フェチ

「あ、明久くん……」

「姫路さん。これは違うんだ! たまたま友達が家に置いておけないからって言われて、預かっておいただけで!」

「こんなに沢山の、そそそそのえ、え、えっちな本が。しかも、ヒモに縛られていたり、蝋燭に炙られていたり、三角木馬に乗っていたり、猿轡を噛ませられていたり」

「え、あれ、姫路さん。なんか、詳しくない?」

「ひっ! 近寄らないで!」

「ご、ごめんなさい! できれば、叩くのは顔以外でお願いします」

「あ! ……そうでした。今の明久くんを叩いたら、より重症になっちゃいます」

「……え」

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