2019/07/27『このすば』10話

 食べ物にあまりこだわりがないほうです。

 そのとき食べたいものが猛烈に欲しくなることはあるのですが、それがおいしいのかどうかにあまりこだわりがありません。

 もちろん明らかにおいしくないものを口にしたいとは思わないのですが、かといって高級品を食べてみようかな、と思うこともあまりないのです。

 ある程度「まずさ」がない状態であれば「美味である」ことにこだわりがないというか……。

 いわゆるグルメな方も、同じように考えていて、その「不味いもの」と「不味くない」の境界線がどこにあるかの違いなのかなと思ったりもします。


 『このすば』は10話で一応のシーズン終了なわけですが、リッチなゲーム風クエスト演出がやっぱりいいなー。定番演出を最終回でさらに上乗せするのは気持ちいいですね。

 Aパートでいきなり主題歌流れはじめた時はダメな気配プンプンで笑ってしまいました。見事にフラグを踏み抜いてくれるアクア様はさすがですね。なんて頼りになるキャラクターなんだ……!

 きっちり全員に役割と見せ場が与えられてるのは素晴らしいですね。カズマが一人だけレベルが低いにも関わらず自然に働いていました。


 一応、第一シーズンが終了ということでいったん感想をまとめておきます。

 導入こそカズマとアクアの特別な関係(運命共同体と呼ぶにふさわしい)が描かれているものの、実はその同一化ぶりこそが、「魔王を倒せ!」と同様に大きな前振りとして生きているのが非常によいです。

 二人は目的が一致しているはずなのに、どちらかが乗り気の時はだいたいもう一方がヤル気をなくすという見事なバイオリズムを描いていて、その足並みの悪さが一番大きなギャグとして作品全体のトーンを作り上げています。つまり、彼らが何をやっていても必然的にスラップスティックが生まれるようになってるわけで、徐々にそのドタバタに巻き込まれていくキャラクターが増えていく・そのキャラクターたちのせいでまたエスカレートするドタバタが非常に心地よい。

 『このすば』はもちろんパロディ作品ではあるんですが、パロディがかえってそのジャンルの構造をわかりやすくまとめるという現象はよくあり(割と直径の先祖である『グルグル』もそうでした)、強い構造とキャラクターの魅力でそういう「総括」を行うだけのパワーを持たせていると思います。

 ……あれっ、ゆんゆんってオープニングにいましたよね!?


現在の体重:76.8kg

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