第666話
「じゃあ、行ってくるね」
「ああ……気をつけて」
「解錠」
ギルロバに見送られてダイバたちが待つダンジョンへと転移する。同時に結界の指輪が発動した。
「2人とも、結界は大丈夫?」
「ああ……これが最後の1回だな。前に買った2個があるから大丈夫だ」
「俺は3個だ。これもあと2回か」
呑気に話をしているが、その間に
「
《 まだまだあるよ 》
「手伝う?」
《 ううん、エミリアの魔力もらってるから大丈夫 》
《 エミリア、敵が出てきたよ 》
「な〜にが出〜た♪ な〜にが出〜た♪ ど〜こ〜に〜出った〜♪?」
《 毒ガスでも死なないバシリスク 》
「ありゃま、こりゃま。けったいなモンが出たな」
この世界はコカトリスとバシリスクは別種だ。コカトリスはニワトリで、バシリスクはニワトリの
攻撃に石化魔法があるため、普通に戦おうものなら石像が乱立する。さらに息を吐くついでに猛毒も吐く。アゴールも毒を吐くけど……それを上回る。ただし、そんなバシリスクにも弱点がある。
「素材になるんだっけ。テントの中にアゴールがいるから、
《 ここは安全かつ派手に召喚魔法で 》
「ん、じゃあ……【
召喚魔法を使うには専用の魔導具が必要となる。陰陽道のお札と同じ『
ちなみに
「雄鶏は鳴け。
お札を2枚、前方へと放り投げて召喚と命令をする。そうしないと、誰に攻撃していいか分からないため戸惑ってしまうようだ。下手したら味方を攻撃しかねない。そのため私は召喚時に指示をだすようにしている。
お札から飛び出したのは尾長鶏とイタチ。尾長鶏がその場で鳴くとバシリスクが動きを止め、イタチが爪でバシリスクの首を一閃する。何をするか言っているため、それに合わせた召喚獣がやってくる。同時に召喚される場合もあるため、召喚獣は複数体が存在する。
魅了の女神がしてくれた説明では、召喚獣の方でも一応召喚に
「召喚に応じるには
そして主従関係ははっきりさせないといけない。残念だけど、召喚は彼らにとって
たった一度の召喚で悪名を与えられて嫌われる。
そんなことを召喚獣側だって望んでいないのだ。
ちなみに召喚で
仕事を終えた召喚獣は私に近寄ると
「ご苦労さま。戻って休んで」
そう
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