第204話
超ド級砂嵐は、強風という形で影響をみせた時点から十三日かけて、ダンジョン
この国で砂嵐の被害がなかったのはダンジョン
荒地から巻き上げられた砂も石も岩さえも、ダンジョン
「ま〜た、変な連中があふれているねえ……」
「今の都長が『いいカッコしい』だからな」
そう、一切の被害がなかったダンジョン
「犯罪者は一人も入れないでください。なお、皆さんは避難民であるため、ここに一時的に滞在が許可されただけです。本来の住人に迷惑をかけた場合、全員が叩き出されることをお忘れなく」
実際に中へ入ることができたのは三割にも満たない。大なり小なりの罪を犯してきた者たちが多かったからだ。……特に貴族は。
彼らは外周部の外に滞在しているが、外周部には入ることができなかったのではない。すでに
まあ、自分たちは
運よく中に入れた連中は最長三ヶ月という期限を切られているため、少しでも長く滞在できるように考え行動に移しだした。
「
「店で雇ってください!」
「俺! 手先は器用です!」
「俺は聖魔士です! 他の連中より役に立ちます!」
全員、妖精たちに守備隊詰め所へと吹き飛ばされた。そりゃあ、もう……全力投球並みのスピードで。
「聖魔士なんて初めて見たよ」
「ああ。しかし、あれは頭に『自称』がつくな」
「口頭で言い張っても証明できないからな」
「私の聖魔たちはダメだよ。私と契約してるから」
私たち
それは
「連中は明日にでも牢から出されるが」
「その前に、鉱石集めのダンジョンへ入ってこよっと」
「他にも色々な店に迷惑をかけているからな。『迷惑をかけたら全員を叩き出す』と都長補佐が宣言したとおりに動くだろ」
「……ついでだから、都長も一緒に出てけばいいのに」
「そいつは誰もが思っていることだ」
私の呟きに私服守備隊のみんなが大きく息を吐いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。