君の病

第10話 統合失調症を治す（ある仮説）

これもまた、誰かがyoutube上で紹介していたものです。

信じるか信じないかで随分討論になっていました。ビデオを作った方は統合失調症になった息子さんを薬なしで治したそうです。薬がさらに病気を悪化させる仕組みを解いてます。　ただ、そのビデオを鵜呑みにした人が勝手に断薬をし、電車に飛び込み両足を失くしたそうです。だから、信用しないでくださいと言ってる方もいました。

私は何が真実かもわかりませんが、情報として受け止め、理解を深めたいと言う思いで人の情報をここに記します。あくまでも私の記憶にとどめたいからそうするだけです。信じる、信じないはその人が決めれば良いと思います。

以下、略してますが、いくつか気になった点をあげました。

先進的な研究者の間では、

統合失調症は「理性、良心、愛情、人格を司（つかさど）る

人間のOS、前頭葉が萎縮し機能低下を起こすことによって起きる症状

というのが常識となってきているそうです。

統合失調症発症時の信号伝達イメージからすると、

理性が失われて、通常は隠れいてる本能や妄想が支配するそうです。

ストレスが起きると前頭葉の萎縮を引き起こすようですが、ではなぜそうなるのか。

シナプスの刈り込みという脳の不思議なシステムが関係している事が

国立精神神経医療研究センター、東大大学院の研究によって明らかにされています。

神経細胞を結ぶ回路であるシナプスは、生後発達していくが、成長に伴い

必要なものだけを残し、不要なものは消去していくそうです。これが過剰に働き過ぎると、必要なものまで削除される。これが統合失調症につながるとの事です。

前頭葉のシナプスが消えてしまうというのは、感情が赤ん坊や幼児の状態に戻ってしまうことだそうです。見えないものに怯え、妄想を膨らます、夢と現実の区別がつかなくなる。その状態になります。前頭葉が萎縮した図がMRIで観測されていましたが、小さくなるイコール赤ん坊の前頭葉のサイズとなり、赤ん坊の脳波に変化し、表情までも幼児化するが、感情だけが幼児化するので、赤ちゃん言葉には戻ったりはしないそうです。

以前、統合失調症の彼に外で会った時、不気味な笑顔と私は表現しましたが、きっとあれは大人の顔で赤ん坊の表情に戻ったからでしょうか。２０代の大人の表情とはかけ離れていました。

この状態になりやすいのが、未成年、思春期、女性の場合は産前産後が危険だとしています。発情期などは本能を優先させるために、前頭葉の働きを抑えるようになっているそうです。妊婦さんもこれに同じ。これにより産前産後鬱になる女性が多いのも納得できます。

確かに私も産後は随分ホルモンバランスが崩れ、普段以上にイライラした記憶があります。私は母とは普通の親子以上に仲が良いと自負していますが、その母にさえも怒りを感じ、その時は感謝すらできませんでした。もちろんパートナーに対しても随分ストレスを抱えた記憶があります。

何となくですが、なぜ統合失調症になるのか、というのがわかってきました。

ようはストレスを溜め込むからで、その説明として上の前頭葉が関係している。そして前頭葉の萎縮イコール赤ん坊と同じ。

でも、この作者の仮説が本当だったら、やっぱり統合失調症の人はピュアなんでしょう。だって、赤ん坊と同じ脳波を持つのだから。

インターネット上でアメリカ人のある女性は、自分の恋人を天使のような人と例えていました。　その彼もまた統合失調症でした。

私はずっと考えていました。

もし若者に再び巡り会えたら、彼を病院に連れて行って薬を処方してもらい、精神科医とのリハビリで彼を完治させたいと願っていましたが、

心のどこかで、私ともしも（これは無理な話ですが）一緒に暮らせたら、

私が彼に食事を作り、部屋を片付け、彼にストレスを与えず、穏やかな暮らしを与え、夢である音楽作りに専念してもらい、気分を落ち着かせて

生かせてあげれないだろうか。。。と考えていた。

つまりは、愛があれば薬はいらないだろうと。ただ、愛だけで治るのかどうかもわからず、やはり薬と併用しなければいけないのか、などと考えていた。

この作者も最終的には愛情で失われたシナプスを一から作る。

子供を育て上げるように、シナプスを一から作り直せば良いと最後は締めくくっていました。

ただ一つ私にはわからないのが、一度統合失調症が発生すると

今までの人格は死んでしまい、また別の人格が生まれると作者は説明していました。だとしたら、私はもう二度とあの彼には会えないのだろうか。

それでも私はやはり彼に出会えることを夢見てしまう。