第81話…嵐

風は吹いていた


二人の心の隙間には

小さな風が吹いていたんだ


恥ずかしそうに

つないだ指先


ずっと離さないと誓った小指


小さな風は吹き続けたんだ


風が吹きやむのを

待っていたけど


二人の想いは変わらぬ物なのに


小さな風はやがて

嵐になったんだ


どうしてだろう

嵐はいつまでも終らない


二人の想いを引き裂いて

嵐は続く…… 続くんだ






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