第11話…花火



どこかにあるはず


みつからないよ


花火の柄のゆかた


大好きだったおばあちゃんが

縫ってくれたんだ


うんと歳をとって


昔のことばかり

話すようになったとき


おじいちゃんと出会うまえに


大好きだった人がいたことも

話してくれたね


あの時の

おばあちゃん



少女のような瞳で



キラキラ輝いていたね



あの浴衣もしかして着てるのかな



いいよ貸してあげる



初恋の人に会えたかな






今日はおばあちゃんの命日でした

お墓参りに行けたのは、偶然なのかな?

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