魔法だって?
僕は先ほど突き飛ばした女性を起き上がらせようと近づいた。
「危ない! 魔法が!」
魔法? まさか、本当に? と、僕は思った。
先程、腹をしこたま打ち据えた魔物が僕を恨みがましく睨んでいる。
その魔物の手が僕に向けられ、怪しく光った!!
光った!
光った。
……光っただけだった。
僕はエイッと一声上げて魔物の顎を吹き飛ばした。
まったく、僕を驚かせるなんてひどいやつだ。
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