第15話 カラカラ
明日が輝いて見えるのは
きっと明日を輝かせるだけの
パワーが内に満ちているからで
この体の内なるエネルギーが
枯渇してしまっている今となっては
明日なんてただのくすんだ時間でしかない
そしてそれを残念だとも思えないから
もうどうしようもなくカラカラなのだ
くだらない日々を繰り返すのは
紛れもなくそんな自分自身のせいで
立ちはだかる壁をぶち破る力もなく
そこから一歩踏み出す勇気もなく
ただカラカラに渇いた体で
自ら潤いを求めるような気力もないまま
朽ち果てていく時をただ待っている
何も期待せず静かにその時を待っている
きっと審判の時は音もなくやってくるのだ
何も出来なかった無力な自分を
無言のうちに責め立てながら
崩れていくこの体はまるで砂のようで
サラサラと風に舞い散らばっていく
足下に広がる砂漠に立ちのぼる陽炎を
なんの感情もなくただ見ている
壊れていく自分の姿をただ見ている
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